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LGBTの支援や啓発を進める宝塚市役所=宝塚市東洋町
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 性的少数者(LGBT)支援のため、兵庫県宝塚市が同性カップルをパートナーとして認める「受領証」を交付する制度を始めて6月1日で1年になる。申請したカップルはゼロ件だが、同市は電話相談、職員や教員向けの研修会を開き、LGBTへの理解や支援を進めている。「制度があることで当事者の安心感につながる」といった評価もあり、同様の制度を持つ自治体は、同日から始める札幌市を含めて6自治体になる。(中川 恵)

 東京都渋谷、世田谷区が2015年11月、文書を発行し同性カップルのパートナーシップを証明する制度を始めた。その後、三重県伊賀市▽宝塚市▽那覇市-の順に導入され、今年6月1日からは政令市として初めて札幌市でも始まる。

 宝塚市は15年11月に制度導入を発表。その後4カ月で「結婚制度が崩壊する」などとする反対意見が約2500件寄せられた。市は16年度から、支援や啓発のための電話相談、ポスターやリーフレットの作成、職員や市民向け研修を実施。広報誌でもLGBTを特集した。制度導入後に目立った反対意見は寄せられていないという。

 東京都世田谷区では50組に交付。アンケートでは、申請理由に「公の証明として認めてもらいたかった」「日常の中にLGBTカップルが生活しているという認知が広まってほしい」などが挙げられた。区営住宅への入居支援や区民への周知などの要望もあった。担当者は「制度を知って転入した人もいる。申請数は人口の多さや土壌も影響しているかもしれない」と話す。

 札幌市は議会から「説明が足りない」との指摘を受け、4月の実施予定を延期し、2カ月を周知に充てた。相手がいない人からも「パートナーと暮らす未来が選べてうれしい」との声が寄せられたという。既に15組が申請予約している。

 宝塚市はこの1年で、申請に関する問い合わせが5、6件あったが、手続きには至らなかった。担当者は「交付数は、当事者の要望を受けて始めた自治体とそうでない自治体との違いもあるだろう。制度があることが性的少数者の安心感につながっていればいい」と前向きに捉える。

 市は今後、受領証を持つカップルを夫婦と同様に扱うよう民間病院や不動産業者へ働きかける。民間企業に対しても出前講座の実施を呼び掛けるなど、LGBTへの理解を促していく。

■元参院議員でLGBT政策情報センターの尾辻かな子代表理事の話

 制度を導入する自治体が増えるのは評価するが、もう少し広がってもいい。当事者もいろんな生き方があり、申請がないから「いない」というわけではない。制度があることで当事者は否定されず、安心して住める。ただ、法的保障がないため、制度の広がりとともに立法化が課題だ。

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