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「瑞風」の乗客専用ラウンジで笑顔を浮かべる列車長の長尾寛さん=5月、JR京都駅(撮影・吉田敦史)
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「瑞風」の乗客専用ラウンジで笑顔を浮かべる列車長の長尾寛さん=5月、JR京都駅(撮影・吉田敦史)
JR山陰線の餘部駅を通過する「トワイライトエクスプレス 瑞風」と沿道の人たち=17日午後6時11分、兵庫県香美町
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JR山陰線の餘部駅を通過する「トワイライトエクスプレス 瑞風」と沿道の人たち=17日午後6時11分、兵庫県香美町

 「走るホテル」とされるJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス 瑞風(みずかぜ)」。運行中の安全から乗客へのサービスまで全てを取り仕切るのが6人の列車長だ。丹波市出身・在住の長尾寛さん(53)もその一人。車掌として旧国鉄時代から約30年間務めた鉄道マンは、ホテルマンの研修をみっちり積んで転身した。「瑞風を世界一の列車に」と意気込む。

 長尾さんは柏原高校を卒業して1982年に旧国鉄に入社し、85年から車掌に。瑞風の前身、大阪-札幌間を結ぶ「トワイライトエクスプレス」でも車掌を務めた。

 忘れられない記憶がある。予約の重複で乗れなくなった親子の対応に当たり、言葉を尽くして納得してもらった。「この列車旅を心から楽しみにしていたのに本当に申し訳なくて」。長尾さんは、引き返す親子の姿が見えなくなるまで、頭を下げ続けた。

 2015年2月、トワイライトの後継「瑞風」の導入が発表されると、長尾さんは社内公募に名乗りを上げた。16年6月に瑞風推進事業部へ異動し、東京や大阪の高級ホテル、金沢市内の温泉旅館、クルーズ船などで研修を重ねた。ベッドメーキングから食事の提供の仕方、ワインの知識、おもてなしの心など全てが初体験。「まるで転職したようだった」と笑みを浮かべた。

 乗務員は元航空機客室乗務員や大使館執事など多彩な顔触れで、列車長はその動きを統括する。「職歴が全く違う人と協力することで、より質の高いサービスを提供できる」と胸を張る。

 兵庫県内で立ち寄るのは城崎温泉駅(豊岡市)だけだが「明石海峡大橋などの車窓からの景色も含め、自分の古里・兵庫の魅力を伝えるのも私の使命」と力を込める。

 国鉄の分割民営化でJRが誕生して30年の節目に運行する豪華寝台列車「瑞風」。長尾さんは「国鉄時代にはとても想像できなかったような究極の列車。高品質な時間と空間を提供して満足してもらえるよう、力を尽くしたい」と話した。(小西隆久)

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