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国内の野外では46年ぶりに巣立ったコウノトリの幼鳥=2007年8月1日、豊岡市河谷
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国内の野外では46年ぶりに巣立ったコウノトリの幼鳥=2007年8月1日、豊岡市河谷
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 一度は絶滅し、空から姿を消した日本のコウノトリ。19日に野外の個体が100羽に到達し、人が飼育して増やし、空に返す「野生復帰」の取り組みが実を結びつつある。繁殖できる3歳以上の鳥の数も50羽を超え、今春はひなの数も30羽を超え過去最高となった。

 コウノトリは環境省のレッドリストで、ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い「絶滅危惧IA類」とされる。今年から5年以上、3歳以上の鳥が50羽を超える状態が続けば、危惧のレベルを1段階緩和する目安に達する。

 県立コウノトリの郷公園の山岸哲園長(78)は「種の保全には繁殖地の広がりも重要だ」と強調する。繁殖地は長く豊岡周辺に限られていたが、今年は徳島県鳴門市、島根県雲南市でもひながふ化した。どちらもコウノトリが自ら選んだ土地で、豊かな餌場もある。

 「全国各地にコウノトリの『支店』ができ、各地でひなが増えることで、遺伝子の多様性が生じ、より絶滅前の状況に近づける」

 一方で、数の増加とともに行動範囲は全国へと広がり、今後は全国規模での対応が重要になる。

 野外の100羽のうち、豊岡周辺にとどまるのは50~60羽で近年は頭打ち。餌やなわばりなどの環境に対し飽和状態とみられ、今後も餌場を求め全国各地に飛んで行く可能性が高い。

 同公園は2013年から、飼育施設や行政などと全国ネットワークを結成。遺伝子が偏らない交配を目指したり、野外コウノトリの管理ノウハウを伝えたりしている。船越稔主任飼育員(53)は「近い未来に繁殖地が拡大すると予想し、全国にすめるよう先手先手を打っている」と話す。

 今年5月下旬、雲南市でひなをかえした親鳥がサギと間違えられて射殺された。悲劇を防ぐため、コウノトリの知名度アップや保護活動の周知を図ることも今後の課題だ。(阿部江利)

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