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大阪城公園で走る谷口真大さん(右)と松垣省吾さん=大阪市中央区
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大阪城公園で走る谷口真大さん(右)と松垣省吾さん=大阪市中央区

 2020年に控える東京パラリンピックを見据え、国は障害者スポーツの競技レベル向上を進めている。一方で、選手を指導したり競技を手伝ったりする人材は不足している。一般の視覚障害者が自由に運動する環境も整っておらず、課題が山積している。(阪口真平)

 神戸市須磨区のブラインドランナー(視覚障害のある走者)、谷口真大(まさひろ)さん(26)は今月ロンドンで開催される世界パラ陸上選手権に日本代表として男子5千メートルに出場する。6月下旬に大阪城公園で、コーチで伴走者の松垣省吾さん(32)と約1時間の軽いメニューで最終調整した。

 谷口さんは2歳の時、小児がんの網膜芽細胞腫のため全盲に。進学した筑波大付属視覚特別支援学校高等部時代に陸上を始めた。奈良県立大に進学し、現在はイベント会社で働く。5千メートルとフルマラソンで東京パラリンピックの出場を目指し、練習距離は月に約600キロ。練習をサポートする伴走者も約10人必要だ。

 近年、障害者スポーツの競技レベルが上がっており、谷口さんのフルマラソンベストタイムは昨年12月にマークした2時間39分4秒。伴走者はこれよりも10分ほど早いことが理想だが、簡単には見つからない。大学進学当初は一般の視覚障害者の練習会に参加して一緒に走ってくれる人を探したこともあるという。「人とのつながりがなければ競技は続けられない」と話す。

 谷口さんには以前から伴走者に「一方的にやってもらっている」という感覚があった。松垣さんも2年前に出会った際に「変に周辺に対して気を使いすぎている」と感じていた。しかし、伴走者探しの経験などを踏まえ、「待ち」の姿勢ではなく自分から動くことの重要性を実感。昨年10月の大阪マラソンでは健常者の「伴走者」となることを企画し、2時間台を目指すランナーのペースメークを申し出た。

 さらに自身が呼び掛け人となって練習会を開き、伴走者を募集した。谷口さんは「積極的に声を出さなければ、気づいてもらえない。何かアクションを起こさなければならない」と話す。

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