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2年間伸ばした髪の毛をカットした内山志歩さん。寄付した髪の毛はがん患者らのウィッグに活用される=神戸市東灘区岡本1
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2年間伸ばした髪の毛をカットした内山志歩さん。寄付した髪の毛はがん患者らのウィッグに活用される=神戸市東灘区岡本1

 がんの治療などで髪の毛の悩みを抱える子どもへ人毛のウィッグ(かつら)を寄付する「ヘアドネーション」に対し、兵庫県内でも同世代の子どもたちの共感が広がっている。寄付のために髪を手入れしながら伸ばし続ける女子児童や生徒ら。子どもたちの思いをつなごうと、カットした髪の毛をウィッグ用に寄付する美容室も増えており、県内では100店以上に上る。(勝浦美香)

 神戸市東灘区の小学5年内山志歩さん(11)は6月、同区の美容室「シナジー」で、2年間伸ばし続けたロングヘアをばっさりカットした。学校でボランティア活動などに関心を持ち、母親からヘアドネーションについて教えてもらった。「ちょっと不安だったけど、役に立てるなら」と決心した。

 「乾かすのが大変。運動会のときは髪を結んでも邪魔になる」といい、伸ばすまでは一苦労。ショートカット姿に「プールの授業も始まるしちょうどいいと思った」と、晴れやかな表情を見せた。

 同店は「切った髪の毛を寄付したい」という客の声を受け、2年程前から、NPO法人「ジャパンヘアドネーション&チャリティー」(大阪市)を通じて協力。カットは通常料金で、その1割が活動資金に充てられる。

 人毛ウィッグは高価で、傷みやすく、買い替えも必要。幼い子ども用は既製品でサイズを見つけるのが困難という。そこで、同法人は、連携する全国の美容室から毎日200件前後寄せられる髪の毛でウィッグを作り、各地の子どもたちへ無償で提供している。

 一つのウィッグを作るには約30人分が必要。製作費を集めなければならないこともあり、注文を受けてから完成するまで半年以上がかかるという。

 「2015年に女優の柴咲コウさんがヘアドネーションを行ったことで活動自体が認知され、協力してくれる美容室が増えた」と同法人代表の渡辺貴一さん(46)。現在、全国の約2千店が協力している。

 年間のウィッグ製作数も4倍ほど増えたが、申請数はさらに多く、順番待ちも発生している。「認知度を上げ、より早く提供できるようにしたい」

 内山さんの髪も同法人が定める31センチの長さに束ねられ、同法人へ送られた。同店美容師の春名康彦さん(49)は「以前は捨てていた髪の毛が、誰かの役に立つのなら協力したい。美容師としてできることを今後も続けていきたい」と話した。

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