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 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)を巡り、地下深くに埋める最終処分の候補地となり得る地域として28日に示された「科学的特性マップ」には、兵庫県内も南西部を中心に多くの市町が含まれた。政府は実現に向けた「最初の一歩」とするが、原発に反対する住民らは「優先すべきは原発廃止」と反発。自治体側からは「候補地選定に向けた今後の流れが分からない」と戸惑いも漏れた。

 「処分地に限界があるなら、原発を今すぐ止めるべきだ」

 語気を強めるのは、住民団体「脱原発はりまアクション」の山本清子共同代表(67)=高砂市。明石市以西の瀬戸内海沿岸部はほぼ全域が「輸送面でも好ましい」とされた。山本さんは「どこにも持っていきようがない核のごみを、全国に拡散してしまう可能性がある」と憤る。「さよなら原発神戸アクション」世話人の高橋秀典さん(59)は「本当に最終処分の場所を探すのであれば、まずは核燃料サイクルの中止を決めるべきだ」と主張。原発で使い終わった核燃料を、再び燃料として利用する「核燃料サイクル」は国の想定通りには進んでおらず、「いくら地震や火山の影響がない地域を選んでも、問題を先送りする政府に(最終処分で)協力する住民や自治体は出てこないだろう」とみる。

 神戸港に入る外国艦船に非核証明書の提出を求める「非核神戸方式」を堅持してきた立場から批判するのは、新社会党兵庫県本部委員長の粟原富夫神戸市議。「市民にとって平和で安心な港を守ることが非核神戸方式の目的。仮に核廃棄物を積んだ船が神戸港に入るとすれば認めがたい。まずは全ての原発を廃炉にして議論すべきだ」と訴える。

 一方、自治体側は「国の動きを見守りたい」としつつ、受け止め方には微妙な温度差も。姫路市の石見利勝市長は「原発を利用している以上、最終処分場は避けて通れない問題。まずは国の考えを聞く必要がある」とした。神戸市は市西部などが対象に入ったが、担当局長は「国が客観的なデータに基づいて作製した地図。こちらが何らかの判断をする段階にない」。兵庫県の担当職員は「どのような手順で候補地選びをするのか、全く知らされていない。国の動きを注視していくしかない」と困惑気味に話した。

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