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 「絶歌」をめぐっては、兵庫県内の他の公設図書館でも利用をめぐる議論に発展した。神戸市と同様に所蔵を見送った施設もある一方で、専門家からは「知る権利」を保障する重要性を訴える声も出ている。

 県立図書館(明石市)は、県内で起こった事件の関連書籍として1冊購入したが、研究目的などの館内利用に限って認めている。これまでに数件の閲覧申請があったといい、担当者は「犯罪被害者の感情などに配慮した例外的な取り扱い」と説明する。

 同館が運営する県内公設図書館のデータベースによると、館外貸し出しを認めているのは39市町のうち、三木、小野、播磨、猪名川の4市町のみ。豊岡、赤穂、加東、稲美の4市町が館内閲覧に限って一般利用を許可している。

 三木市では、図書館が購入した絶歌の撤去などを求める請願が市議会で採択され、利用者の目に触れない閉架資料とする一方、貸し出しを続ける。担当者は「予約も多く、『読んで内容を判断したい』との市民の声を優先した」と話す。

 県内には、絶歌を購入しない一方、絶歌を批評した書籍は貸し出している施設も。図書館情報学が専門の湯浅俊彦・立命館大教授は「世論に流され、バッシングを避けるためと受け取れる判断が目立った」と指摘。資料を後世に伝える“セーフティーネット”としての公設図書館の役割を強調し、「社会の議論を巻き起こした書籍だからこそ、積極的に所蔵を検討すべきだ」と主張する。(小川 晶)

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