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収穫した一寸豆を手に喜ぶ子どもたち=尼崎市富松町3(撮影・大森 武)
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収穫した一寸豆を手に喜ぶ子どもたち=尼崎市富松町3(撮影・大森 武)

 「ちょっとまめ」ではなく「いっすんまめ」と読む兵庫県尼崎市の伝統野菜「富松一寸豆」には、種まきの日にちを巡るちょっとした言い伝えがある。1日はダメ、2日~10日はOK、11日~13日はダメ、14日はOK…。この規則性にも、実は「読み方」が関係していている。

 富松一寸豆は、地元では奈良時代に栽培が始まったとされる。尺貫法の一寸(いっすん、3・03センチ)が名の由来で、一般的なソラマメよりもちょっと大きい。

 10月に植えて翌年の春以降に収穫するサイクルだが、種をまく日の一つの目安が伝わっている。ある規則性によって適否が分かれ、10月の2~10日、14日、20日、24日がよいとされる。これに対し、1日や11~13日など、その他の日は好ましくないという。

 生産者が「きちんと守っている人は少ないと思うけど」と漏らすように、がんじがらめのルールではない。言い伝えが生まれた背景は不明だが、一寸豆の保存活動に携わる富松神社宮司の善見壽夫さん(68)は、種まきの適期を表しているとみる。

 「要は『10月上旬に植えるとよく育つ』ということでしょう。ただ、天候などで難しい年もあるだろうから、14日とか20日とかでも大丈夫だよ、と」

 近年は、地球温暖化が進んだ影響で適期が10月の中下旬にずれ込み、言い伝えの説得力が失われつつあるそうだ。(小川 晶)

        ◇

 日にちによる種まきの適否の規則性、皆さんは分かりましたか? ついたち、ふつか、みっか…と、ひらがなに変換してみてください。答えは、「新五国風土記」のフェイスブックで8日に紹介します。

 この記事は、神戸新聞創刊120年連載「新五国風土記」によるものです。これまでの記事はこちらでお読みいただけます。

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