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動物をスマホで撮影する女性。動物園や水族園もネット上での広報に力を入れる=神戸市中央区、神戸どうぶつ王国
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動物をスマホで撮影する女性。動物園や水族園もネット上での広報に力を入れる=神戸市中央区、神戸どうぶつ王国
須磨海浜水族園が実施しているフォトコンテスト。海の生き物を題材にした投稿が多く寄せられている(同園提供)
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須磨海浜水族園が実施しているフォトコンテスト。海の生き物を題材にした投稿が多く寄せられている(同園提供)

 若者たちの撮影対象として動物人気がにわかに高まっており、その“撮影スポット”となる各地の動物園や水族館に人だかりができている。写真共有アプリ「インスタグラム(インスタ)」や、ツイッター、フェイスブックなどの会員制交流サイト(SNS)にかわいらしい動物の写真を投稿するためだ。動物園側も公式アカウントを次々に開設。画像を見て訪れた来場者も増えているといい、スマホや「自撮(じど)り棒」を手にした若者が殺到している。(杉山雅崇)

 100種類以上の動物を飼育する神戸どうぶつ王国(神戸市中央区港島南町7)では、従来多かった小さい子どもを連れた家族連れに交じり、春頃から10~20代の女性グループが目立つようになったという。

 土屋謙・営業部係長によると、カピバラやレッサーパンダがゆるい雰囲気で人気。撮影した写真はインスタなどに投稿しており、関連投稿が検索しやすくなる「ハッシュタグ(#)」を神戸どうぶつ王国に付ける来場者も増えているという。

 少し珍しい動物も注目を集める。少女の姿になった動物が活躍する人気アニメ「けものフレンズ」に登場する「サーバルキャット」や「ハシビロコウ」。こちらはアニメの内容から若い男性に人気が高い。

 9月初旬、場内にできた人だかりの中心は、のんびりと木の枝にぶら下がるナマケモノ。京都市から訪れた女性会社員(31)は、自撮り棒を付けたスマホでパシャリ。「ゆるいかわいさを皆と共有したくて。一番いいアングルの写真をインスタに投稿します。反応がたくさん来るといいな」と友人と顔を見合わせた。

 須磨海浜水族園(同市須磨区)は開館60周年を記念し、今春からインスタを使った同園の写真コンテストを実施している。「珍」「涼」「笑」などをテーマに投稿を募ると、1700件以上が寄せられたという。

 大阪市港区の水族館「海遊館」も、25万人以上のフォロワーを抱える公式アカウントで、飼育する動物の一挙手一投足を配信する。

 餌の食べ方に愛嬌(あいきょう)があるとして人気なのがラッコの「パタ」。映像を見た若者らが撮影に訪れ、餌を食べたり、泳いだりする様子をスマホで撮影してネット上に投稿している。

 同館の担当者は「以前はここに来て動物の生態を楽しむだけだったが、SNSなどでその場にいない友人と雰囲気を共有するための発信の場になっている。この傾向を捉えて来場者増につなげたい」としている。

■“インスタ映え”集客左右

 “インスタ映え”する画像を撮れるスポットとして人気を集める水族館や動物園以外にも、全国各地で写真の題材に使える美しい風景や、これまであまり注目されていなかったスポットが注目され、集客のキーワードともなっている。インスタグラム(インスタ)などSNSへの投稿を意識したオススメの場所を紹介するまとめサイトが登場。自治体の中には観光振興に利用するところも出てきた。

 今春にリニューアルオープンした神戸・メリケンパークのモニュメント「BE KOBE」。跳びはねたり、ポーズを決めたりする若者たちが押し寄せ、リアルタイムで投稿。インスタではモニュメントに関する投稿が1万件以上を数え、新たな記念撮影スポットとして“市民権”を得ている。

 温暖な気候で年中を通して観光客の多い東京都小笠原村の小笠原観光局は6月末、ハッシュタグ「#ogasawalove」を考案。「写真の投稿で小笠原への愛を告白しよう」と呼び掛けると、観光客だけでなく、多くの住民が投稿しているという。担当者は「“見せたい”という気持ちを観光振興に活用していきたい」と手応えを話す。(杉山雅崇)

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