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ミサイル着弾を想定し、姫路市内で実施された訓練。化学剤の除染活動などもあった=3日、姫路市白浜町
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ミサイル着弾を想定し、姫路市内で実施された訓練。化学剤の除染活動などもあった=3日、姫路市白浜町

 北朝鮮による弾道ミサイル発射や核実験強行が相次ぐ中、兵庫県内でも不安や緊張がじわりと広がっている。「万が一」の場合、政府は頑丈な建物や地下への避難などを呼び掛けるが、そうした場所が少ない市町の担当者は「避難先の問い合わせを受けても明確には答えられない」と戸惑う。さらに一部の市町では、情報伝達の要となる全国瞬時警報システム(Jアラート)の活用方法が限定的という課題にも直面している。

 「この辺りに大きな地下施設はないし、『頑丈な建物』と言われても定義が分からない」

 但馬地域の自治体で危機管理を担当する職員は頭を抱える。今のところ住民からの問い合わせはないが、「どんな被害が出るかも想定できず、『ここなら大丈夫』と言い切れる自信はない」と打ち明ける。

 北朝鮮から発射された弾道ミサイルが日本に飛来する可能性がある場合、政府はJアラートで緊急情報を発信。対象地域の自治体庁舎に設置されたシステムに情報が入ると、「自動起動装置」に接続された防災行政無線やケーブルテレビが作動し、サイレン音や避難を呼び掛けるメッセージが流れる。

 兵庫県によると、自動起動装置は県内全41市町にあるが、小野市と加西市、猪名川町、太子町の4市町は防災行政無線などが未整備で、同装置に接続されているのは事前登録が必要な県のメール配信システム「ひょうご防災ネット」のみ。他市町に比べ、情報伝達のルートに乏しいの実情だ。

 同ネットの登録者が市内人口の14%という小野市は「確かにJアラートとの連携は限られるが、できる範囲でベストを尽くす」と強調。同ネットへの加入促進や、Jアラートとは別に携帯電話会社のシステムを使った「緊急速報メール」の配信訓練に独自に取り組む。加西市は現在、防災行政無線の整備に向け検討を重ねているという。

 北朝鮮は9日の建国記念日や、10月10日の朝鮮労働党創建記念日に合わせ新たな挑発行動に出る可能性もあるとされ、住民を巻き込んだ訓練に乗り出す動きも出始めている。

 西宮市は今月17日、ミサイル落下を想定した住民避難訓練を国、県と合同で実施する。同じ日、豊岡市と加東市は防災行政無線、加古川市はひょうご防災ネットによる情報伝達訓練を計画。加古川市は「いざというとき、どういう行動をとればよいか考えるきっかけにしてほしい」とする。(田中陽一)

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