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故郷の宮城県で旧友と再会し、共に復興支援コンサートに出演する久山愛夢さん(中央)=西宮市宮前町、浜脇中学校
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故郷の宮城県で旧友と再会し、共に復興支援コンサートに出演する久山愛夢さん(中央)=西宮市宮前町、浜脇中学校

 東日本大震災で同居の祖父母を亡くし、その後、兵庫県西宮市に移り住んだ女子中学生が17日、故郷の宮城県で開かれる復興支援コンサートに出演する。小学生のころ一緒に練習に励んだ旧友たちとも協演し、「音楽の力で町を勇気づけたい」と意気込む。内気だった少女が、故郷の復興を願い、力強くサックスを奏でる。(初鹿野俊)

 西宮市立浜脇中3年の久山愛夢(ひさやまあむ)さん(14)。宮城県気仙沼市生まれで、2011年3月、小学2年の時に震災に遭った。津波から避難しようとした自家用車が炎にのまれ、祖父母が犠牲になった。

 自宅も焼け、通ったピアノ教室もなくなった。それでも、学校でピアノを弾き、リコーダーを吹くと、気持ちが明るくなった。「中学ではみんなで吹奏楽部に入ろう」と友人たちと話すようになっていた。

 しかし、5年生を最後に西宮に引っ越すことに。最後まで友人と離れることを嫌がったが、西宮市の小学校に転校。当初は泣くことも多かったという。

 浜脇中に進学すると、先輩たちの実力におじけづき迷いながらも吹奏楽部に入部。しばらくして、前年に先輩たちが宮城で演奏したことを知った。

 同校は西宮市吹奏楽連盟の支援活動が縁で、宮城県南三陸町と女川町でコンサートを開催。久山さんは「いつか私も復興の力に」とやる気をみなぎらせ、練習に打ち込んだ。

 昨年、「音楽で被災地を勇気づけたい」との思いを作文につづり、校内の集会で読み上げた。母の薫さん(38)も驚いた。「吹奏楽で自信が付き、自分の考えを表現できるようになった」と娘の成長に目を細めつつ、「浜脇中のメンバーに救われた」と感謝する。

 昨年、同校は熊本地震の被災地支援に取り組み、今年は3年ぶりに宮城を訪問。吹奏楽部と合唱部の計96人が南三陸町で開催される復興支援コンサートに出演する。

 そのコンサートには、久山さんの小学時代の音楽仲間だった友人3人も、気仙沼市立鹿折(ししおり)中吹奏楽部員として出演、浜脇中などと合同のバンドを組む。「中学校で一緒に吹奏楽を」と語り合った友人たち。久山さんは「うれしくて感動しちゃいそう」と再会を心待ちにしている。

 浜脇中は阪神・淡路大震災で生徒6人が犠牲になっており、南三陸町では阪神・淡路の被害や復興についても報告する。久山さんは「みんなが東北を応援していると伝えたい」と意気込んでいる。

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