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 アスベスト(石綿)を扱う工場で働いて健康被害を受けた2314人について国家賠償を受けられる可能性があり、厚生労働省が10月上旬から対象者に通知を送る。このうち現住所などを確認できた労災支給決定者は756人で、兵庫労働局の決定者は82人と全国で3番目に多い。中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会(東京)など支援団体は4、5日、より広く周知しようと無料相談ホットラインを開設する。

 賠償の対象者は1958(昭和33)年5月~71(同46)年4月に石綿工場で働き、石綿粉じんを吸引する作業に就き、石綿肺や肺がん、中皮腫などを発症した患者。550万~1300万円に加え、遅延損害金や弁護士費用が支払われる。

 厚労省は本人や遺族らに手続きなどを記したリーフレットを順次発送するとともに、現住所などが不明な人の調査も進める。

 2014年10月の大阪・泉南アスベスト訴訟最高裁判決は、国が石綿工場で規制権限を適切に行使しなかった責任を認め、確定。国は、同様の被害者らが国賠訴訟を起こせば、和解して支払う方針を示した。同省によると、国は9月末現在、原告236人に約21億円を支払うことを決めている。

 ただ、対象者のうち提訴した被災者が少数にとどまっているといい、支援団体が国に、個別の周知を求めていた。

 ホットラインでは弁護士らが和解手続きなどの相談に応じる。ひょうご労働安全衛生センターの西山和宏事務局長(55)は「兵庫は石綿工場が多かったのに、県内事業所の被害者・遺族の訴訟はわずかで、未救済者が多い。工場勤務でなくても、業務で立ち入って石綿を吸引し賠償を受けられたケースもある。心当たりがあれば相談してほしい」と呼び掛ける。

 4、5日とも午前10時~午後7時。TEL0120・117・554

(小林伸哉)

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