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「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞を喜ぶ岡辺好子さん(前列右から2人目)=6日夜、宝塚市内
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「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞を喜ぶ岡辺好子さん(前列右から2人目)=6日夜、宝塚市内

 「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞が決まった6日、兵庫県内でも被爆者らが喜びをかみしめた。「二度と核の惨禍を繰り返さないでという、被爆者の願いを、ICANが世界の隅々に届けてくれた」。日本は核兵器禁止条約に不参加だが、「批准に向け、機運が高まれば」と期待を込めた。

 兵庫県原爆被害者団体協議会理事長の岡辺好子さん(88)は吉報に「戦争と原爆は私の全てを奪った。食べていくのが精いっぱいで、青春なんてなかった。長年続けてきた核廃絶の活動が世界に認められ、今日初めて青春がきたよう」と涙をぬぐった。

 16歳のとき広島の爆心地から1・5キロの自宅で被爆。家も家業の工場もなくなり、大やけどを負った父は学校の片隅で息絶えた。自身も母も姉もやけどを負った。縁談もあったが、被爆が原因で出ては消えた。大阪に出て、必死で働いた。

 30年ほど前から、体験を語り続ける。北朝鮮の核実験などで緊張が高まる中、「たとえ10人でも私の話を聞いて、原爆がどれだけむごいものか、分かってほしい」と、今も年20回ほど講演や街頭活動に出掛ける。

 入居する老人ホーム「宝塚エデンの園」(宝塚市)では、岡辺さんの活動を見守る施設職員らが「やっとやね」「おめでとう」と祝福。岡辺さんは「北朝鮮のニュースを見ていると戦争当時のことが頭をよぎる。あんなつらい経験は私たちだけで十分。体が動く限りは語り継ぐ活動を続けたい」と思いを新たにした。

 一方で全国の被爆者の平均年齢は81歳を超え、県内の「被害者の会」などの解散も相次ぐ。その中で、ICANの受賞は、次世代への継承や、世界との連携にも希望を与えた。今年「西宮市原爆被害者の会」の会長職を引き継いだ武居勝敏さん(72)は、2世・3世や大学生らとの活動を模索する。「平和な時代に生きる若い人は、戦争への拒否感は強いはず。ノーベル賞を機に、世界中の人と手を携え、核廃絶を進めたい」と力を込めた。(広畑千春、竜門和諒)

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