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鵜瀬柚希さん(遺族提供)
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 兵庫県加古川市別府町で2007年、小学2年の鵜瀬柚希(うのせゆずき)さん=当時(7)=が刺殺された事件は16日、発生から未解決のまま10年を迎える。兵庫県警加古川署捜査本部はこれまで延べ3万7千人を投入して聞き込みなどを続けたが、有力な手掛かりは得られていない。柚希さんと容疑者しか知り得ない「空白の1分」に捜査はどこまで迫れたのか。(竹本拓也)

<絞れぬ逃走ルート>

 07年10月16日午後6時前、公園から自転車で帰宅中の柚希さんが幹線道路を左折し、通行人と並んで市道へと入る姿を、幹線道路沿いの防犯カメラが捉えていた。自宅玄関先で姉妹2人に出迎えられた後、「空白の1分」が始まる。

 自宅脇の砂利道を抜けて南側に自転車を止めたとみられ、再び玄関先に現れたとき、既に腹部など2カ所を刃物で刺されていた。

 自転車置き場から玄関先まで十数メートルを歩く約30秒の間、北、東2軒の隣家でそれぞれの住人が悲鳴を聞いていた。捜査本部は柚希さんが「市道へ出る前後」に声を発したとみている。

 母親の通報で2分後には消防が到着。捜査員らは「容疑者が直後に逃走したとすれば、ルートは限られている」と口をそろえる。

 東に向かう市道、北に抜けた道先では複数の通行人が確認され、西側では福祉施設の職員らが車を止めて作業中だった。南に広がる空き地や田畑に不審な足跡はなく、張り巡らされたフェンスや囲い網にも異常は見つからなかった。

<待ち伏せ困難か>

 直前、母親は自宅の居間に姉妹と祖母の計4人でいたといい、神戸新聞社の取材にこう証言している。

 「東側の窓を通り過ぎる(柚希の)頭の影が見えたのを覚えています。砂利を踏む足音に別の人が加わっている感じはなく、直後に『うわぁ』という声。玄関に出ると、柚希が自分でシャツをめくりました。おなかから血が出ていた」。その後、救急車内で昏睡(こんすい)状態に陥った。

 自宅周辺では直前まで市道工事が続けられ、自宅南では住民が畑仕事をしていた。捜査幹部は「待ち伏せるにしても、通り魔的に襲うにしても窮屈で難しい場所だ」とした上で語った。

 「7歳の女児を恨むという動機を持つ者も、周囲には見当たらない」

<新情報に期待>

 捜査員らは事件解明を阻む壁の一つに「血痕の少なさ」を挙げる。確認できたのは玄関先を中心に数カ所。血は噴き出さず、吸収性の高い布製シャツだったことも影響したとみられる。

 シャツから柚希さん以外の血は見つかっていない。だが「科学分析は日々進化しており、わずかな付着物から糸口が見つかる可能性もある」と捜査幹部。「不審人物もいなかったとは到底言い切れない」として情報提供を呼び掛ける。

 同本部TEL079・427・0110

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