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ポーランド・ウロツワフのスタジオでゴッホ風の油絵を制作する古賀陽子さん=2016年6月(古賀さん提供)
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ポーランド・ウロツワフのスタジオでゴッホ風の油絵を制作する古賀陽子さん=2016年6月(古賀さん提供)
ゴッホの肖像画や風景画が動き出したかのような、映画「ゴッホ~最期の手紙~」の一場面 (C)Loving Vincent Sp.zo.o/Loving Vincent ltd.
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ゴッホの肖像画や風景画が動き出したかのような、映画「ゴッホ~最期の手紙~」の一場面 (C)Loving Vincent Sp.zo.o/Loving Vincent ltd.

 名画「ひまわり」で名高い、19世紀オランダの天才画家ゴッホ。彼の情熱あふれる筆遣いを再現した“動く油彩画”で全編を構成した異色のアニメ映画「ゴッホ~最期の手紙~」(英国・ポーランド合作)が、神戸や大阪で公開されている。映画のために、6万2450枚ものゴッホ風の油絵を描いたのは125人の画家たち。世界各地の5千人以上から選ばれ、日本人として唯一参加したのが、兵庫県西宮市在住の古賀陽子さん(31)だ。(堀井正純)

 映画は、生前1枚しか絵が売れず、精神を病み、37歳で短銃自殺したとされるゴッホの心理や死の真相を探る。「夜のカフェ」「医師ガシェの肖像」など、世界的名画そのままの人物や情景も多数登場。フランスの国際映画祭などで高い評価を得た。

 古賀さんは西宮市生まれ。甲南女子高卒業後に渡欧し、英国やイタリアの大学などで古典的な油絵の技法を学び、4年前帰国した。画家募集を知ったのは昨年4月。自らは写実的な作風で、うねり渦巻くようなゴッホの筆致とは大きく異なるが、「油絵が動き出す」という企画のユニークさに引かれて応募した。ポーランドでの実技試験で力量が認められ、2次試験を兼ねた3週間の研修を受けた。

 映画では、ゴッホが亡くなったパリ郊外の村にある教会や、酒場の人々の場面などを担当。ポーランドや米国、スペインの画家らと昨夏約3カ月、ポーランドで1日10時間前後、スタジオにこもって筆を握った。「ゴッホの絵とかすれ具合も同じに」との厳しい要求に応えたり、途中で色の指定が変わり何十枚も描き直したり…。楽な仕事ではなかったが、忍耐強く取り組んだ。「ゴッホはただ感情に任せて描いているように思っていたが、タッチに規則性があったり、リズムがあったりした」と驚きや発見を語る。

 「580こまを描いたが、映画ではわずか1分弱の長さ」と苦笑しつつ、「自分の絵のためにも良い勉強、素晴らしい経験になった。私も独自の世界や画風を築いて、サインがなくても誰が描いた絵か分かる画家になりたい」と夢を広げる。

 映画「ゴッホ」は、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で上映中。終映日は未定。96分。同映画館TEL078・334・2126

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