総合総合sougou

  • 印刷
神戸市北区筑紫が丘の住宅街を自動走行する実験車。撮影のため、ハンドルから手を離している(撮影・風斗雅博)
拡大
神戸市北区筑紫が丘の住宅街を自動走行する実験車。撮影のため、ハンドルから手を離している(撮影・風斗雅博)
運転士や道路の状況はカメラで記録され、筑紫が丘地区近くの事務所で確認している
拡大
運転士や道路の状況はカメラで記録され、筑紫が丘地区近くの事務所で確認している

 全国的に高齢化や過疎が加速し、バスやタクシーなどのドライバー不足も進む中、「自動運転車」への注目が高まっている。兵庫県内でも神戸市や赤穂市で関連する実験が行われ、淡路市でも来春、実施を予定している。国は東京五輪が開かれる2020年までの実現を目指すが、暮らしに身近な存在になるには、安全性や法整備、費用など解決すべき課題も多い。(新開真理)

 住宅街を結ぶ坂道を、ミニバンを改造した自動走行車が走る。神戸市北区の筑紫が丘地区。買い物帰りに利用した高齢男性(85)は「足が悪いので助かる」と笑顔をのぞかせる。

 同地区は住民の4割超が65歳以上で、坂が多く、自宅近くまでの移動手段を望む声が強かった。そこで11月上旬から12月下旬までの日中、自動運転の研究を進める「みなと観光バス」(同市東灘区)と同市、地元自治会、NTTドコモ、日本総合研究所、群馬大学が、自動走行車が役立つかどうかの実験を続けている。

 車は高精度なセンサーとGPS(衛星利用測位システム)、カメラ5台を備え、歩行者や障害物、道路状況などを認識。最高時速20キロで走る。ドライバーが乗り、状況に応じて自動・手動運転を切り替える。

 11月中は商業施設や医院など16カ所の停留所を巡る約7キロのルートを走行。12月は利用者の予約に応じ、最大20停留所を結ぶ。実験は昨秋に続き2回目で、住民約160人(24日現在)が参加する。

    □  □

 なぜ今、自動運転車に熱い視線が注がれているのか。理由の一つが、全国で続く公共交通の縮小だ。10~14年度に約8千キロのバス路線が廃止され、鉄道も00~14年度に37路線、約750キロが姿を消した。兵庫県内でも08年、但馬地域を中心に走る全但バスが全体の3割に当たる路線を休止したため、地元自治体は住民の交通手段の確保に追われた。

 人手不足解消や地域活性化の切り札として待ち望む声もある。みなと観光バスの松本浩之社長は「乗務員は40、50代が中心で、不足は今後、さらに深刻になる。自動運転には期待している」。また同市内の交通不便地域などでコミュニティーバスを運行してきた経験から「移動手段が増えると地域に人が残ってお金が回り、まちに活気が生まれる」と指摘する。

    □  □

 技術の進展も、自動運転車の普及を支える。三菱電機は今年10月、準天頂衛星「みちびき」から受信する高精度の位置情報を活用した自動運転の様子を、赤穂市にあるテストコースで公開した。車幅ぎりぎりの道も難なく通り、見学者らがじっと見入った。

 みちびきは常に日本や付近の上空にあり、位置情報の誤差は数センチから数十センチ。電波はビルや山に遮られにくく、18年度からの本格運用が待たれている。

総合の最新
もっと見る

天気(12月18日)

  • 8℃
  • 2℃
  • 10%

  • 8℃
  • -3℃
  • 20%

  • 8℃
  • 2℃
  • 0%

  • 9℃
  • 0℃
  • 10%

お知らせ