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懐かしのグッズに目を輝かせる女性ら。思い出話に花が咲く=宝塚市武庫川町、手塚治虫記念館
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懐かしのグッズに目を輝かせる女性ら。思い出話に花が咲く=宝塚市武庫川町、手塚治虫記念館
1980年代に人気を集めたキャラクターグッズの数々(撮影・三津山朋彦)
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1980年代に人気を集めたキャラクターグッズの数々(撮影・三津山朋彦)

 けろけろけろっぴ、ハンギョドン、ゴロピカドン…。1980年代に少女たちの心を捉えたキャラクターが今、再び脚光を浴びている。兵庫県宝塚市の手塚治虫記念館で開催中の企画展「’80sガーリーコレクション “カワイイ”は時間(とき)を超える」には、懐かしのキャラクターグッズがずらりと並び、大人になった「少女たち」を夢中にさせている。小学生時代にグッズを集めた記者(38)もその一人。甘酸っぱい記憶を胸に、ブームの現場を取材した。

 展示されているのは「ファンシーグッズ」と呼ばれる文具や小物など約千点。カンペンケースや鉛筆、消しゴム、ポケットティッシュなども“お宝”として並び、「懐かしい~!」と歓声が上がる。80年代の少女の部屋を再現したコーナーもあり、多くの人がカメラを向けていた。

 大阪府吹田市から40代の友人2人と訪れた会社員の女性(44)。「ぜひ同世代と来たかった。グッズを見ていると、いろんなことを思い出し、いっぱいしゃべりたくなる」といい、「昔、憧れたものばかり。カンペンケースも、ぼろぼろになるまで使ったなぁ」と目を細めた。

 サンリオのキャラクターのほか、ソニー・クリエイティブプロダクツの「レッツチャット」や「タマ&フレンズ~うちのタマ知りませんか?」、学研の雑誌「Lemon」から生まれた「レモンちゃん」のグッズも。

 いずれも人気ブログ「昭和的ガーリー文化研究所」で自身のコレクションを発信している「ゆかしなもん」さん(42)=東京都=が展示に協力し、「80年代は日本が好景気に沸き、さまざまなキャラクターや流行が生まれた元気な時代。当時のキャラクターは、インターネットも携帯電話も普及していない時代ならではの温かみがあり、かわいらしさは色あせていない」と力説する。

 今年3月発売の著書「’80sガーリーデザインコレクション」(グラフィック社)は現在、在庫切れといい、今月中に3回目の重版を予定。グラフィック社の担当者は「予想以上に熱く盛り上がっている」と話す。同じくゆかしなもんさんが関わった実業之日本社の「80’sガールズ大百科」もほとんど在庫がないという。

 「80年代を知らない若者も、当時のキャラクターに魅力を感じているようだ」と語るのは、サンリオの担当者だ。アナログな雰囲気が逆に新鮮なのか、年1回の人気投票イベント「2017年サンリオキャラクター大賞」(7月発表)では“80年代組”のポチャッコ(10位)、けろけろけろっぴ(12位)、ハンギョドン(18位)などが健闘した。懐かしのキャラクターグッズを集めた期間限定ショップが「あべのキューズモール」(大阪市)で25日まで開かれている。

 手塚治虫記念館の企画展は来年2月20日まで。同館TEL0797・81・2970

  ◇    ◇

 これまでは映画「ALWAYS 三丁目の夕日」に代表されるように、昭和が薫る1950~70年代に注目が集まっていたが、ここ数年、注目されるようになってきたのが80年代だ。

 「80年代は『のほほん』とした時代」。関西学院大社会学部長の難波功士教授(56)=メディア文化論=はそう評し、「少女漫画を読んでかわいいファンシーグッズを買い、丸文字で書いた手紙を友人と交換する。暴走族全盛の70年代、ストリートファッションやヒップホップが登場した90年代と比べ、さんざん『ダサい』『空白の時代』と言われてきたのに、今になって新鮮で面白い、と評価されている」と続ける。

 80年代は途中からバブル景気が始まり、日本経済が世界を席巻した。「景気が良く、正規雇用が基本で、食うのに困らなかった。大学生は楽しく遊び、短大生ももてはやされた」と難波教授。

 一方、現在を「景気が良い実感はなく、雇用もしんどい。未来に良いことがあるとは思えない」とし、「殺伐とした時代だからこそ、のほほんとしたかつての『ファンシーな世界』を求めるのかもしれない」と分析している。(中島摩子)

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