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 名古屋高裁が8日に再審開始を認めない判断をした「名張毒ぶどう酒事件」。奥西勝(まさる)元死刑囚は逮捕前、関与を認める自白をしたが、その後、否認に転じ、自白の信用性も争点となっていた。密室で行われる捜査機関による強引な取り調べは、冤罪(えんざい)を生む温床になってきたとの批判があり、重大事件での取り調べの録音・録画(可視化)が進んでいる。しかし、専門家からは逮捕前からの可視化導入などを求める声も上がる。

 昨年5月に成立した改正刑事訴訟法は、裁判員裁判の対象事件や検察の独自捜査事件で、容疑者取り調べの全過程の可視化を義務付けた。装置の故障や指定暴力団の構成員による犯罪などの場合には、例外として可視化しないことを認めている。2019年6月までに施行されるが、警察庁は前倒しする形で昨年10月から新制度を試行。全国では今年3月末までの半年間、対象事件の77・4%に当たる1108件で全過程を可視化した。

 兵庫県警は13年度から裁判員裁判対象事件で全過程の録音・録画を始め、16年度後半は摘発した対象事件71件のうち、60件で全過程を可視化。一部も含めて録音・録画した事件のうち、1事件当たりの時間は12年度は58分だったが、16年度は30時間21分に延びた。

 可視化に詳しい兵庫県弁護士会の森津純弁護士(43)は「可視化が広がれば、強引な捜査による虚偽の自白は避けられる」と評価する一方、「毒ぶどう酒事件では拘束前の自白が問題になっており、逮捕前の可視化を議論する必要がある」と指摘する。

 最高検によると、検察庁は16年度、裁判員裁判対象事件の約93%、独自捜査事件の約92%で取り調べの全過程を可視化。神戸地検は原則、逮捕、勾留されている全ての容疑者に対し、取り調べの全過程で、録音・録画を取り入れているという。(田中宏樹、竹本拓也)

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