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「学校関係者以外立入禁止」の看板が校門に立つ神戸市立六甲アイランド高校=29日午後、神戸市東灘区向洋町中4
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「学校関係者以外立入禁止」の看板が校門に立つ神戸市立六甲アイランド高校=29日午後、神戸市東灘区向洋町中4

 神戸市東灘区の市立六甲アイランド高校で1年の男子生徒が校舎5階から転落して重体となってから、29日で1週間が過ぎた。男子生徒は会員制交流サイト(SNS)上のトラブルを巡り、転落直前の2日間、クラスとは別室で教諭からの説諭や反省文を書くなどの指導を長時間受けていた。こうした指導は大半の高校が実施しているが、生徒が自殺した原因の一つとされる事例もあり、運用の難しさが浮かび上がる。(広畑千春、井上 駿)

 神戸市教育委員会によると、同校では今月発覚したツイッター上のトラブルについて、男子生徒を含む数人が別々の個室で指導を受けていた。男子生徒に対する聞き取りや説諭は21、22日に30分~1時間。反省文書きや自習などを含めると21日は7時間半、22日は8時間45分に上り、他の生徒より長かったという。

 男子生徒は22日、別室で担任との面談や自習をする「学年指導」を25、26日に半日ずつ受けると決まり、保護者の来校を待っていた午後5時ごろ、敷地内で倒れているのが見つかった。校舎5階から転落したとみられている。市教委は今回の指導を「比較的軽いもの」と説明する一方、「全体として長時間だったことは否定できない」としている。

 同校関係者によると、同校では月に数回、「学年指導」より重い「特別指導」として、問題行動を起こした生徒に対し別室で行動を説明させたり、反省文や日記を書かせたりしていた。長いときは2週間程度に及び、「指導が厳しく、落ち込む生徒もいた」という。

 文科省の調査(2009年)では約82%の高校が、学校教育法施行規則が定める退学・停学・訓告の懲戒処分以外に、謹慎や別室指導など「事実上の懲戒」を実施していた。兵庫県内の公立高教員によると、同校のような学年指導や特別指導は一般的で、各校が内規を設け、生徒指導担当教員らが会議で指導内容を決めることが多いという。

 県立高教員の一人は「かつて停学が多かったが、進学や進級に影響が大きく、今は別室指導が一般的」と話す。不適切な写真の投稿などSNS上のトラブルが増えており、「事実解明が難しく指導が長時間化している。『炎上』すれば名前や学校名が拡散し、生徒や学校に多大な影響が及ぶ。厳しく指導せざるを得ない」と苦悩をにじませる。

 文科省は内規で定めた別室指導を認め、適切な運用を求めているが、指導内容については各校任せというのが実情。2015年に奈良県で男子高校生が自殺した事案では、漫然と別室指導を繰り返したことが原因の一つとされている。

 京都精華大学の住友剛教授(教育学)は「指導の方法や内容の妥当性だけでなく、日ごろの男子生徒の状況や、学校が何を問題としてどのような配慮をしながら指導したのかなど、背景から丁寧に調べ、公表することが不可欠」と指摘している。

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