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福男選びに挑戦した女性ら=西宮市社家町
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福男選びに挑戦した女性ら=西宮市社家町

 本えびすを迎えた10日早朝、兵庫県西宮市社家町の西宮神社で、一番福を目指して境内を駆け抜ける恒例の「福男選び」があり、同県尼崎市立尼崎高校3年の佐藤玄主さん(18)=同県芦屋市=が5回目の挑戦で一番福を手にした。参加した約5千人の中には、こんな“挑戦者”たちも…。

 「女性初の一番福」-。そんな称号を夢見て「開門神事福男選び」に臨んだ。体力だけは自信があるが、それでも女性1人は心細い。同じ志を持つ女性参拝者に声を掛けつつ、夢の「福女」を目指すことにした。

 前日の9日午後8時半、開門時の場所を決める抽選に参加したが、周囲は男性ばかり。女性の参加者は見当たらない。諦めかけた時、花柄ジャンパーが目に入った。フラワーアレンジメントの仕事をする磯野明日香さん(28)=芦屋市。元陸上部で過去5回参加の猛者だ。「身軽なのでこけていく男性を飛び越えるイメージばっちりです」。思わず握手を交わした。

 4時間後、ようやくくじ引き。1500人のうち、先頭Aグループの当選は108人、2番手Bグループが150人。記者はBの3番が当たった。女性の当選はAが3人、Bが4人。

 Bグループは再び午前3時に集合。来月結婚するという佐々木直美さん(31)=芦屋市=と出会った。「新しい生活が良いものになるように」とピンクのスニーカーで挑む。そこにスタッフ。「女性のみなさん、レディーファーストはありません。危ないと思ったら後ろに」。佐々木さんは「結婚直前に歯が欠けるのは嫌」と最後尾に回った。

 午前6時。静寂に太鼓の音が響き、「かいもーん!」の声。砂煙を上げ、一斉に駆け出した。先頭集団を走る上下ピンクの女性を見つけた。4回目の挑戦となる黒田理世さん(30)=大阪市=だ。「福女」にはなれなかったが、「前の方で堂々と走れたことが何よりの成果」と笑顔だった。

 記者は福男に遅れること、うん十秒。拝殿に着くと、じっと手を合わせた。

 いつか、あの黄色い法被を着させてください。そして聞かせてください。「福女」コール…。(小谷千穂)

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