総合 総合 sougou

  • 印刷
西川直哉本部長から感謝状を伝達された六車信哉さん=兵庫県警本部
拡大
西川直哉本部長から感謝状を伝達された六車信哉さん=兵庫県警本部

 民家火災を発見し炎の中から80代夫婦を救出したとして、兵庫県尼崎市の会社員六車信哉さん(20)が警察庁長官の感謝状を受けた。24日に兵庫県警の西川直哉本部長から同感謝状を受け取った六車さんは「怖かったが体が勝手に反応した。絶対に見捨てるわけにいかないと思った」と振り返った。

 火災は昨年12月3日午後3時すぎ、尼崎市大島1で発生。木造2階を全焼し、隣接2軒も延焼した。

 その日は勤務先の鉄工所が休日で、妹たちの送迎をしていた六車さんの目に炎が飛び込んできた。車を止め、現場に走ると消防隊員はまだ到着していなかった。「中に人がおるっ」。周囲の人から話を聞き、勝手口の扉を開け室内に飛び込むと、既に煙が充満し、炎も上がっていた。腰が抜けたように座り込んでいた女性を見つけ、抱きかかえて外に飛び出した。

 しかし、安堵したのもつかの間、女性から「まだ中におじいちゃんもおる」。一瞬、ためらいもよぎったが「自分が行くしかない」と決心し「目の前のことに集中した」という。燃えさかる民家に再び入ると、布団や落ちてきた荷物の間で倒れていた夫を見つけ、夢中で運び出した。2人を救い出すまで約3分。約5分後に消防車が到着した。

 その後は冷静だった。延焼の危険が迫る隣家などに「危ないから出てきてください」と声を掛けて回り、全員の無事を確認した。のどの熱傷の疑いがあり病院に搬送されたが、幸い無傷だった。

 後日、夫婦の娘からお礼の連絡を受けた六車さんは「2人の命が無事だったのがなにより」と話した。尼崎双星高校で過ごした3年間はラグビー部に所属。厳しい練習に打ち込んできたこともあり「ガッツが生きたのかな」と照れ笑いを浮かべた。

 西川本部長から「身をていして救助する場面は警察官でも多くはない。本当にありがとうございました」と言葉を掛けられた六車さんは「感謝状は一生の宝物にしたい。同じような場面があれば率先して動きたい」と誓った。

 人命救助による警察庁長官感謝状は過去10年、全国で43件。昨年は六車さんを含む計3件で、兵庫県内ではここ10年で初めてという。(竹本拓也)

総合の最新
もっと見る

天気(12月16日)

  • 14℃
  • 5℃
  • 10%

  • 14℃
  • 0℃
  • 0%

  • 15℃
  • 4℃
  • 10%

  • 14℃
  • 3℃
  • 10%

お知らせ