総合総合sougou

  • 印刷
次男圭吾さん(左から3人目)一家と、家族新聞を囲み談笑する池田範子さん(右から2人目)と逸郎さん(右端)夫妻=神戸市中央区
拡大
次男圭吾さん(左から3人目)一家と、家族新聞を囲み談笑する池田範子さん(右から2人目)と逸郎さん(右端)夫妻=神戸市中央区
「家族全員元気です!」と見出しを取り、阪神・淡路大震災で無事だったことを知らせる1995年2月号(画像の一部を加工しています)
拡大
「家族全員元気です!」と見出しを取り、阪神・淡路大震災で無事だったことを知らせる1995年2月号(画像の一部を加工しています)

 「たけうまにのれるよ」「指の骨が折れた!」…。神戸市中央区のセラピスト池田範子さん(58)が家族の出来事を記事にして発行し続けた家族新聞「ハッピータイムズ」が、今年の新年号を最後に30年の歴史に幕を下ろした。読者は家族のほか、近くの住民や友人、知人ら。一家の歩みと喜怒哀楽が詰まった“愛読紙”の休刊に、夫逸郎さん(58)は「家族の宝物だった。長い間ありがとう」と感謝を口にした。(阪口真平)

 同紙は1987年5月創刊。「ご近所さんに子どもたちが迷惑をかけているので、せめて様子を知ってもらおう」と池田さんが新聞を作り、住んでいたマンションの住民やママ友らに配り始めた。ネタは何気ない日常会話から拾った。

 B4サイズの紙の表裏に記事と見出しを手書きし、写真などを切り貼りして紙面を作る。校閲は家族全員で。創刊から21年間は毎月発行し、3人いる子どもたちが独り立ちしてからは年1回発行に切り替えた。

 95年の阪神・淡路大震災では自宅マンションが半壊し、同市北区で避難生活を送った。その際、「家族全員元気です!」との見出しが躍る紙面を郵送などで読者に届けると、避難先に安堵の手紙が数多く送られてきた。97年に一軒家に引っ越してからも、従来の読者に紙面を届け続けた。

 休刊の理由について、池田さんは「子どものために始めた新聞なので、役目を終えたかな、と」。創刊当時1歳だった次男圭吾さん(32)は「物心ついた時から当たり前にあった。きちんと紙で残っていて、アルバムのようにふっと手にとって読み込むこともある」と話し、自身の子育てにも役立てている。

 最終号となった268号は、今年の元日に約200部発行。例年通り、初詣の後に池田さんが約1時間かけて読者宅の郵便受けに入れて回った。休刊を知った読者からは残念がる声が数多く寄せられたという。

 「仕事が忙しくて知らなかった子どもの日常を紙面で知ることもあった」と振り返る逸郎さん。新聞記者になる夢もあったという池田さんは「30年間、楽しんで新聞作りを続けてこられた。これからも家族で集まる時には、この新聞を囲んで思い出話に花を咲かせたいです」とほほ笑んだ。

総合の最新
もっと見る

天気(2月23日)

  • 10℃
  • 3℃
  • 10%

  • 11℃
  • -2℃
  • 40%

  • 11℃
  • 3℃
  • 10%

  • 13℃
  • 1℃
  • 10%

お知らせ