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元町映画館の劇場内。神戸で撮影された作品の上映など、地元密着型の取り組みで、映画文化の発信に力を入れる=神戸市中央区元町通4、元町映画館
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元町映画館の劇場内。神戸で撮影された作品の上映など、地元密着型の取り組みで、映画文化の発信に力を入れる=神戸市中央区元町通4、元町映画館
スタッフ手作りの映画ポスターについて説明する戸村文彦さん=尼崎市南塚口町2、塚口サンサン劇場
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スタッフ手作りの映画ポスターについて説明する戸村文彦さん=尼崎市南塚口町2、塚口サンサン劇場

 ショッピングモールに複合型映画館(シネコン)が続々とオープンし、月額制の動画配信サービスを利用すれば自宅でも往年の名作映画から最新のヒット作までが気軽に楽しめるご時世。そんな中、「まちから映画文化の灯を消したくない」と奮闘する小規模映画館(ミニシアター)が再び注目され始めている。上映作品の独自性はもとより、個性あふれる劇場づくりや短文投稿サイト「ツイッター」による積極的な情報発信でリピーターを獲得。座席を取り外し、文化教室に“変身”するシアターも現れるなど、地域文化の発信、集いの場として生き残りを懸ける。(小森有喜)

 1月上旬。約65年の歴史を持つ兵庫県尼崎市の「塚口サンサン劇場」のロビーでは関西学院大1年の男子学生(19)が、映画音楽の制作の裏側を追ったドキュメンタリー映画「素晴らしき映画音楽」の上映を待っていた。ツイッターで情報を知ったといい、「レトロで親しみやすい雰囲気と音響が好き」と魅力を語る。

 待合室に向かう階段には、上映作品の魅力を紹介するスタッフ手作りのポスターやパネルがずらり。劇場のツイッターアカウントも、映画ファンとのコミュニケーションを活発に行う。運営会社のクレンツ映像・映画営業部の戸村文彦さん(42)は「映画の楽しみ方が多様化した時代だからこそ、劇場の手作り感、お客さんとの距離の近さを感じてもらえている」と話す。

 半径約6キロ圏内にシネコンが三つもある「激戦区」だが、上映館が少ないアート系・単館系作品の上映を2011年からスタートさせると客足が伸び始めた。観賞料金の割引などを受けられる会員数もこの3年で2・5倍に急増した。

 地域コミュニティーの場として存在感を発揮する映画館もある。

 10年にオープンした元町映画館(神戸市中央区)は、毎年7月に行われる商店街の夜市で無料上映会を実施したり、神戸を舞台にした映画「ハッピーアワー」(15年)を毎年上映したりしている。月に数回は、地域の商店街の店主らを招いた映画試写会も開催。担当者は「観賞映画についての話を自分の店のお客さんとしてもらえれば、映画文化は広がる」と期待を寄せる。

 豊岡市の「豊岡劇場」には、座席が取り外せるように設計されているホールがあり、地域の住民がワークショップや文化教室などに活用できるようにしている。代表の石橋秀彦さん(48)は「映画館本来が持っていた文化の発信、地域の人が集まる場としての機能を果たしていきたい」と展望を語った。

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