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新幹線「のぞみ34号」台車枠の側面にできた亀裂。残り3センチで破断する寸前だった(JR西日本提供)
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新幹線「のぞみ34号」台車枠の側面にできた亀裂。残り3センチで破断する寸前だった(JR西日本提供)
神戸新聞
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 JR西日本の新幹線「のぞみ34号」の台車が破断寸前のまま運行を続けた問題で、台車枠の強度が定められた基準を下回っていたとみられることが23日までに、関係者への取材で分かった。また台車の製造段階で、溶接作業に不備があった可能性も浮上。JR西などは同様の不備がある台車がほかにないかなどを調べている。調査結果は国土交通省が近く公表する方針。(小西隆久)

 台車の亀裂は昨年12月11日に発覚。乗務員らが異常に気付きながら約3時間、運行を継続させ、国の運輸安全委員会が重大インシデントに認定した。

 関係者によると、亀裂が入った台車は、川崎重工業が2007年に製造。台車枠となる鋼材に部品を溶接した際、鋼材を削っていた疑いがある。溶接部位の厚さは設計で決まっており、厚さを一定にするため鋼材を削って調整していたという。亀裂の場所も溶接部位に近いという。

 JR西や運輸安全委、製造元の川崎重工業などは、溶接作業の不備が台車の強度不足につながったとみて調べている。同時期に製造された台車は計160台あった。

 新幹線の台車は、目視で確認できる傷ができてから破断するまでに約16万キロ走行できる設計になっている。亀裂発覚の昨年12月11日からこの走行距離をさかのぼると10月上旬ごろで、この間、11月に電気配線などを点検する「交番検査」と、12月11日運行前の「仕業検査」があった。発覚時に亀裂は破断まで残り約3センチだったことから、保守作業に詳しい鉄道関係者は「検査時点で傷は相当の大きさになっているはず。見逃すとは考えにくい」とする。

 両検査から亀裂発覚までの走行距離はそれぞれ約2万7千キロと約2500キロで、いずれも設計基準の約16万キロに達していない。鉄道関係者は「当日の運行中にできた亀裂が急速に進行したのでは」とも指摘する。

 JR西などは、台車の強度不足が亀裂の原因になった可能性が高いとの見方を強める一方、目視検査で亀裂の兆候を見落とした可能性や、検査方法、点検項目、実施頻度などが適正だったか-なども慎重に調べている。

【新幹線「のぞみ34号」の重大インシデント】昨年12月11日午後、小倉駅を出た直後の博多発東京行きのぞみで異臭が発生。その後も保守担当社員や乗務員、指令員が30件の異音や振動などに気付きながら、JR西日本は運行を約3時間継続した。新大阪駅で引き継いだJR東海が名古屋で運行を取りやめ、点検したところ、台車が破断寸前だった。国の運輸安全委員会が重大インシデントと認定、JR西は同月27日、「運行停止の判断基準があいまいだった」などとする調査結果や対策を発表した。

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