総合 総合 sougou

  • 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11日で7年。関西広域避難者支援センター(大阪市)が、兵庫県をはじめ関西などで暮らす避難者59人に被災後の歩みを「復興曲線」にしてもらう調査を実施した。51人が震災前にまで回復できておらず、健康や経済面への不安、家族関係の問題などさまざまな悩みを抱えながら避難生活を送っている現状が浮かび上がった。

 復興曲線は震災発生前を基点に横軸の時間に沿って示すもので、縦軸に自身が感じている復興の具合や心境などを描く。兵庫県立大大学院減災復興政策研究科専任講師の宮本匠さん(33)が、新潟県中越地震の被災地で初めて導入。悩みや困り事を「見える化」することで、復興課題や必要な支援策などの把握につなげる。

 同センターが昨年夏以降、避難者の相談を受ける中で調査し、関西学院大学災害復興制度研究所が監修。回答者のうち43人は福島からの避難者で、ほかに宮城から5人、関東から11人。避難先は兵庫15人、大阪27人、京都8人など。

 曲線が低迷したままなのは19人、乱高下しているのが14人で、「思い出すのがつらい」などとして曲線を描けない人も9人いた。

 回復できていない主な理由として、避難をめぐる家族の離別や家庭不和、親族との不仲▽放射能への不安を背景にした健康悪化▽経済状況や先行きの不安-などが挙げられた。同センターには福島県が昨年3月末に自主避難者への住宅無償提供を打ち切って以降、経済的困窮などを訴える相談が相次いでいるという。

 調査結果を分析した同研究所顧問の山中茂樹さん(72)は「避難せざるを得ない理由があるのに、支援情報が届かず、漂流する被災者が生まれている」と問題視。避難者支援のため国や東電が援護組織をつくり、移住や生活支援、職業訓練の費用を支給する基金創設などを提言している。

 調査結果や提言は同センターや同研究所のウェブサイトなどで公表される予定。(小林伸哉)

総合の最新
もっと見る

天気(12月12日)

  • 13℃
  • 8℃
  • 50%

  • 10℃
  • 5℃
  • 60%

  • 13℃
  • 7℃
  • 90%

  • 12℃
  • 8℃
  • 70%

お知らせ