総合総合sougou

  • 印刷
作品を前に仮設住宅の住民らと語り合う隅野由子さん(手前左から2人目)=宮城県名取市愛島郷2(撮影・大山伸一郎)
拡大
作品を前に仮設住宅の住民らと語り合う隅野由子さん(手前左から2人目)=宮城県名取市愛島郷2(撮影・大山伸一郎)
作品を前に仮設住宅の住民らと語り合う隅野由子さん(手前左から2人目)=宮城県名取市愛島郷2(撮影・大山伸一郎)
拡大
作品を前に仮設住宅の住民らと語り合う隅野由子さん(手前左から2人目)=宮城県名取市愛島郷2(撮影・大山伸一郎)

 東日本大震災の被災者を励まそうと、ダウン症の書家隅野由子さん(32)=神戸市西区=が10日、宮城県名取市の愛島東部仮設住宅を初めて訪れ、約20人と交流した。柔らかな筆致で心温まる言葉をしたためた作品15点を展示。震災から7年となる11日は、兵庫県のボランティアらと追悼行事に出席する。被災者に思いを寄せ、隅野さんは「背中をなでてあげたい」と語った。

 隅野さんは高校時代に書道を始め、生きる喜び、家族との触れ合いなどを表現したメッセージが評判を呼び、作品集3冊を出版。「今日もきっといいことがある」。この書は震災が起きた11年の冬から、復興のメッセージとして、青森市内のビル看板に拡大印刷して掲げられた。

 震災当初、被災地の映像を見て悲しみに襲われ、半年間にわたり胃の痛みを訴えた。やがて「みんなを笑顔にしたい。幸せを感じてほしい」と東北訪問を望むようになった。

 同仮設住宅は、津波で750人以上が亡くなった名取市閖上地区の住民ら約40世帯が住む。継続支援するひょうごボランタリープラザの高橋守雄所長(69)の仲介で作品展が実現した。

 「あきらめない気もちが必ず輝く明日になる」「今日もあと一歩だけ前へ進もう」。書に見入った住民らは声を合わせて読み上げ、目を潤ませた。「いのちはみんなに見守られています 自分はひとりではない」。阪神・淡路大震災の経験から書いた作品も並んだ。

 自宅を津波で失った女性(63)は「尊敬する親友を亡くし、今も心は泣いてる」。「なぜ私が生きてるの」と悩む日々が続いた。書を目にして「すっと心に入ってきた。生きててよかったって、背中を押してくれた。震災後に生まれた孫や家族と一緒に、前を向きたい」と語った。

 隅野さんは11日、鎮魂の炎を浮かべる竹灯籠に、渾身の書をしたためる。(小林伸哉)

総合の最新
もっと見る

天気(9月21日)

  • 27℃
  • ---℃
  • 60%

  • 26℃
  • ---℃
  • 70%

  • 25℃
  • ---℃
  • 60%

  • 26℃
  • ---℃
  • 70%

お知らせ