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 「官邸主導のゆがみはどこまで広がるのか」。財務省による公文書改ざんという前代未聞の不祥事に、兵庫県内の元官僚らは厳しい表情を見せる。(田中陽一、段 貴則)

 「誤報だ」。疑惑報道の当初、20年以上の官僚経験がある男性はそう受け止めていた。公文書改ざんは、それほどまでに「あり得ないこと」という。

 「官僚主導」と言われた入省当時、省庁に影響力のある族議員はいても総理大臣の力は「それほど強くなかった」。大臣や事務方トップである事務次官の言うことを聞くことはあったが「官邸の意向で動くことはなかった」と証言する。しかし今は、各省庁の幹部人事を含め官邸に権限が集中。「官邸の言うことを聞かなければ、役所は自分を守ってくれないと思っている官僚も多い」と推測する。

 「内部で歯止めがきかなかったとすれば、思考停止に陥っていると言わざるを得ない」とする一方、麻生太郎財務相が「最終責任は当時の理財局長」と言い切ったのに対し「権限もあれば責任も負うのが政治主導。責任だけ官僚に押しつけるのか」と声をとがらせる。

 14年間、厚生労働省に勤めた中野雅至神戸学院大教授も公文書について「正確に記録に残すのは公務員のDNA。『てにをは』を直すだけでも訂正印を押す。改ざんは異様」とする。

 国の文書を巡る問題は相次いでおり「政治がぬるま湯に漬かっている」と中野教授。「かつては役所から情報が漏れ、メディアが騒げば支持率が下がった。だからこそ官僚への一種の恐れがあったが、今は高い株価などに支えられ支持率が下がらない」と指摘する。

 森友問題を巡り、財務省近畿財務局に情報公開請求をした上脇博之神戸学院大教授は「忖度(そんたく)のレベルを超えている。公文書の改ざんは、民主主義そのものの否定だ」と憤る。改ざんは問題発覚後の昨年2月以降に行われた。安倍首相は当時、国会で「私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める」と答弁。上脇教授は「夫人の名前があったから改ざんしたのでは」とみる。国会での証人喚問を求める同教授は「国民のために与党が徹底的な真相究明をするかどうかが問われている」と話した。

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