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「油すまし」のほか新設される妖怪ベンチ6基
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「油すまし」のほか新設される妖怪ベンチ6基

 リアルに怖い妖怪を使った町おこしに挑む兵庫県福崎町で19、20日、池の中から顔を出す河童(かっぱ)の人形「ガジロウ」が設置されている辻川山公園からJR福崎駅までの3・6キロに、妖怪の人形と並んで座れるベンチが7基、新設される。海ぼうず▽猫また▽油すまし▽雪女▽一つ目小僧▽鬼-などで、いずれも高さ1メートル強、繊維強化プラスチック製だ。(井上太郎)

 同町は「遠野物語」などの著者で民俗学者の柳田国男(1875~1962年)にちなんだ地域活性化を進める。柳田の生家が残る辻川山公園で4年前、「ガジロウ」を設置。ガジロウはゆるキャラグランプリでは430位に沈んだが、小さい子どもが泣きだしてしまう、赤色で不気味な風貌が話題になった。

 昨年、JR福崎駅前と同公園に「妖怪ベンチ」を2基置いた。駅前のガジロウは将棋を指し、公園ではてんぐがスーツ姿でノートパソコンのキーボードを打つ。検索するのは「河童の弱点」だ。本格派の造形に、ほどよいばからしさ。写真共有アプリ「インスタグラム」への投稿も急増しているという。

 ベンチ新設に、同町は約1千万円を投入。妖怪のデザインは、同町主催の妖怪造形コンテストの入賞者に発注し、リアルさを担保した。同町の担当者は「駅前から公園まで歩いて、途中の店に立ち寄ってもらえる仕掛けに」と期待する。

 店の前に一反もめんが置かれることになったパン店の男性店長(57)は「観光客をいざなう妙案。怖がる人もいるだろうが、効果はあるはず」と話す。

■妖怪で町おこし 鳥取「水木しげるロード」で脚光

 妖怪を使った町おこしには、絶大な成功例がある。「ゲゲゲの鬼太郎」で知られる漫画家の故・水木しげるさんの出身地、鳥取県境港市だ。「もともと観光客はほぼゼロ」(観光協会担当者)だったが、妖怪の銅像が呼び水となり、年間で人口(約3万4千人)の100倍超の約370万人(2010年)が訪れる一大観光地に化けた。

 JR境港駅前にある東西800メートルの「水木しげるロード」。「鬼太郎」作中の妖怪ら174体の銅像がそこかしこに立つ。始まりは1993年。郊外型ショッピングセンターの台頭でシャッター化が進む駅前商店街の再興が目的だった。

 「地元の人に歩いてもらおう」と、鬼太郎やねずみ男など23体の銅像を設置。程なくねずみ男のひげが折られてニュースになり、全国区に。災いが転じて観光客が押し寄せた。個人や企業のスポンサーを募るなどして規模を拡大し、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」(10年)で、不動の地位を得た。

 境港市は「こなきじじい」のふるさと徳島県三好市、柳田国男著「遠野物語」の舞台の岩手県遠野市と連携し、さらにイベントの輪を広げる方針。福崎町の不気味路線の成否はいかに。熱視線が注がれている。

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