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自衛隊兵庫地方協力本部のブースで、就活生に説明する自衛官=7日、神戸市中央区港島中町6(撮影・大山伸一郎)
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自衛隊兵庫地方協力本部のブースで、就活生に説明する自衛官=7日、神戸市中央区港島中町6(撮影・大山伸一郎)
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 自衛隊の海外任務を大幅に広げた安全保障関連法の施行から29日で2年を迎える。平時から米軍艦艇などを守る「武器等防護」を2件実施し、米イージス艦への洋上給油も行った。国連平和維持活動(PKO)に派遣され、武器を手に国連職員らを守る駆け付け警護など戦闘に巻き込まれるリスクも想定される。兵庫県内の隊員家族らは複雑な思いを抱え、自衛官募集の現場にも影を落とす。(段 貴則、田中陽一、伊丹昭史)

 「さらに海外任務が拡大しないか、不安がないわけではない」。今春、兵庫県内の高校を卒業して陸上自衛隊に入る男性(18)は慎重に言葉を選んだ。

 警察や消防など「人を助ける仕事」にあこがれてきた。東日本大震災など被災地での活動に頼もしさを感じ「国民を守る仕事をしたい」と、陸自を志した。

 駆け付け警護や在外邦人の救出など海外任務が広がる中、両親から「無理はしないで」と言われている。それでも、海外派遣を指示されたら-。男性はしばらく迷い、「(派遣先が)戦闘地域でないなら『覚悟』というのは大げさかな」と複雑な胸の内を明かした。入隊後、自衛隊の役割をあらためて考えるつもりだ。

 一方、かつての「覚悟」が頭を離れない隊員家族もいる。

 イラク復興支援部隊の一員として現地に派遣される夫を見送った30代の妻は「帰ってこないこともあり得るのかな、と思った」と、当時の不安を思い起こす。

 南スーダンPKOでは、宿営地近くで射撃が相次いだ。任務が広がれば、リスクも増す。妻は「また派遣される可能性もある。駆け付け警護などはあまりしてほしくない」と願った。

 被災地での活動や安保法施行、憲法9条への明記案など、近年、自衛隊に注目が集まる。ただ、隊員募集の現場は、景気回復や民間の人手不足による売り手市場の影響もあり、志望者集めに苦戦している。

 神戸市内で今月7日、民間企業が合同で開いた採用説明会。自衛隊兵庫地方協力本部もブースを構え、就活生に積極的に声を掛けた。県内各地でボランティアで活動する自衛官募集相談員も人材確保に奔走する。

 約40年活動を続ける相談員、小林勝弘さん(76)=加東市=は「ここ2年、東播地区では志望者集めの目標を下回っている」と漏らす。少子化や売り手市場に加え、安保法施行の影響も感じるという。

 「『弾が飛んできたら逃げられない』と、保護者が子どもの自衛隊入りに二の足を踏むようになった」。自衛隊の必要性を粘り強く説明し、志望者を確保していくつもりだ。

【安全保障関連法】安倍政権が閣議決定した憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認や、他国軍への後方支援拡大などを盛り込んだ法律。2015年9月に成立、16年3月に施行された。自衛隊法や国連平和維持活動(PKO)協力法など10の法改正を一括した「平和安全法制整備法」と、他国軍の後方支援目的で自衛隊を随時派遣可能にする恒久法「国際平和支援法」で構成。密接な関係にある他国が攻撃を受けて日本の存立が脅かされる場合に「存立危機事態」と認定し、他に適当な手段がないなどの「武力行使の新3要件」を満たせば集団的自衛権を行使できると定めた。

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