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チームを組んで車を洗う利用者ら。客とのやりとりも就労訓練につながる=神戸市須磨区北落合1
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チームを組んで車を洗う利用者ら。客とのやりとりも就労訓練につながる=神戸市須磨区北落合1

 障害者が最低賃金以上を得て働く「就労継続支援A型事業所」が岐路に立っている。昨年3月、利用者の賃金に補助金を充てないよう運営が厳格化され、岡山や広島では閉鎖する事業所も相次いだ。安定的で収益性の高い事業の確保が急務になる中、兵庫県内では洗車やインターネット関連など新しい分野に活路を見い出す動きが出ている。(広畑千春)

 2015年8月に設立され、18人が通う神戸市須磨区の「ジルベルト」は今年1月、出張洗車事業を始めた。リーダー役の男性(43)は10年ほどガソリンスタンドに勤務。しかし3年前、職場の人間関係をきっかけに統合失調症を発症し、退職した。2年前にジルベルトに入り、医療器具の包装をしたが、屋内作業が合わず体調は悪化した。

 当時、同社の業務は軽作業が中心。収益は伸びず補助金を賃金に充てる“赤字”が続いていた。男性の経歴を生かし、業績も改善する「切り札」として導入したのが洗車だった。

 今、男性は他のメンバーの指導や工程管理も担う。「好きな仕事なので、集中してできる」と充実感を漂わせる。洗車を数回依頼した神戸市西区の男性(29)は「仕事が丁寧で、仕上がりも満足」と評価する。

 兄に知的障害があるという福田裕士社長(28)は「働く姿をお客さんに見てもらい、活躍できる場を増やしたい」と意気込む。今後、車内清掃などメニューを増やし、軌道に乗れば賃金アップを目指すという。

 インターネット関連の事業も注目されている。15年1月に認可され、現在17人が通う神戸市中央区の「アイ・プラネット」では、インターネットオークションへの出品代行や、DVDの編集などを手掛ける。

 一般企業の事務職を希望する利用者も多く、担当者は「パソコンの作業に慣れつつ、収益的にも成り立つ仕事を考えたい」と話す。

 インターネットを通じてタウン誌などに原稿を書く「クラウドソーシング」や、ホームページのデザインなどを手掛ける事業所もある。

     ◇

 【就労継続支援A型事業所】 一般就労が難しい障害者が、最低賃金以上の給料を得て働く雇用型の事業所。2006年の障害者自立支援法(現障害者総合支援法)施行で、従来の福祉工場に代わって導入され、株式会社の参入も認められた。昨年12月末時点で全国で3831の事業所があり、兵庫県内には147ある。

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