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被害の大きかった南阿蘇村で住民から聞き取りを行う宮定章代表理事(左から4人目)ら=2017年5月(まち・コミュニケーション提供)
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被害の大きかった南阿蘇村で住民から聞き取りを行う宮定章代表理事(左から4人目)ら=2017年5月(まち・コミュニケーション提供)

 熊本地震(前震)から14日で2年。熊本県の被災地では原則2年の仮設住宅の入居期限が迫り、自宅再建や災害公営住宅への入居などを模索する中、地元での再建を諦める人も出ている。阪神・淡路大震災の被災地でまちづくりを支えた神戸の団体は、こうした状況に「人口流出でコミュニティーが維持できなくなる」と危機感を抱く。熊本での聞き取り活動を続けており、住民の住宅再建の支援に生かすという。(太中麻美)

 神戸市の認定NPO法人「まち・コミュニケーション」(宮定章代表理事)。阪神・淡路を契機に設立され、被災地のまちづくりを支援しようと国内外に出向き、住民の声を拾い上げる活動を担う。

 2016年4月19日に熊本県の被災地に入り、被害や生活状況の聞き取りを行った。以後も建築士や技術士といった専門家を伴って、罹災(りさい)証明への疑問に答える相談会を開いたり、情報が届きにくい集落を巡回したりするなど、復興支援を続けている。

 今年3月下旬と4月上旬には、被害の大きい西原村や益城町、南阿蘇村などを訪れ、行政が民間住宅を借り上げた「みなし仮設」の入居者、自宅を再建した人らに聞き取りを行った。

 南阿蘇村立野地区で被災した男性(74)は、地元での再建を望んだが、資材の高騰や、自宅のあった場所が、県により土砂災害の危険性が高いと判定されたことなどから断念した。

 男性はその後「リバースモーゲージ利子助成制度」を利用し熊本市内にマンションを購入した。リバースモーゲージは土地や建物を担保に資金を借り入れ、生前は利子のみを返済し、死後に物件を売却して完済する高齢者向け融資。県や市が利子の一部または全額を助成する。

 4月から妻、長男と新たな暮らしを始めた男性。「江戸時代から先祖が暮らした土地を離れるのはつらいが、前を向くしかない」

 宮定さんは現状について「自宅再建は、予想外の状況下で大きな決断を迫られる。地域外に転出せざるをえない人が増えればコミュニティー再生が難しくなる」と警鐘を鳴らす。

 阪神・淡路で地域の復興に関わった神戸市長田区の御蔵地区では、元の住民が約3割しか戻らなかった。「震災前のつながりを持続させるためには、被害状況を想定して復興過程に必要な制度など、災害から早期に立ち上がる仕組みを整える必要がある」と話した。

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