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倒壊家屋と救急隊員ら=2016年4月、熊本県南阿蘇村
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倒壊家屋と救急隊員ら=2016年4月、熊本県南阿蘇村

 阪神・淡路大震災で行政の対応や支援の不足が浮き彫りになった「震災障害者」。実態調査までに15年を要した阪神・淡路の教訓は、熊本地震の被災地でいまだに生かされていない。当事者は「障害を負った背景を理解してほしい」と願い、神戸の支援者からは「孤立させないための手だてを」との声が上がる。

 熊本地震で熊本県南阿蘇村のアパートが倒壊し、下宿していた近くの東海大農学部の学生らが被災した。3年の梅崎世成(せな)さん(21)=福岡県大牟田市=も下敷きになり、右脚を膝上から切断した。

 約3カ月で退院したが、義足の膝の曲げ方に慣れず、しばしば転倒した。さらにショックだったのは周囲の視線。震災から5カ月がたったころ、半ズボン姿で熊本市内の電車に乗っていて、好奇の目で見られている感じがした。以来、外出時に半ズボンをはかなくなった。

 昨年10月、梅崎さんのことを知ったNPO法人「阪神淡路大震災よろず相談室」(神戸市)の牧秀一理事長(68)がキャンパスを訪ねてきた。「話したいことを言って」。牧さんの言葉に背中を押された。

 歩いたり走ったり、それまで普通にできていたことができなくなったもどかしさや不安。日々の生活が一変したこと…。脚を切断してからずっと胸の中にしまい込んでいた気持ちを洗いざらい打ち明けた。

 「胸がすくような感じだった」と梅崎さん。牧理事長は「自然災害で障害を負った人は感情の持って行き場がない。気持ちに寄り添うような支援を行政も考えてほしい」と話す。

 熊本でも震災障害者が集い、痛みを分かち合える場所が必要だと感じている梅崎さん。「(障害を)受け入れるしかないのは分かっている。でも、そういう人を支える社会であってほしい」と願う。(金 旻革)

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