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熊本県南阿蘇村の被災者と語り合う高砂春美さん(左端)=14日午後、熊本県大津町(撮影・吉田敦史)
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熊本県南阿蘇村の被災者と語り合う高砂春美さん(左端)=14日午後、熊本県大津町(撮影・吉田敦史)
雨の中、犠牲者に黙とうをささげる「テクノ仮設団地」の住民ら=14日夜、熊本県益城町小谷(撮影・吉田敦史)
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雨の中、犠牲者に黙とうをささげる「テクノ仮設団地」の住民ら=14日夜、熊本県益城町小谷(撮影・吉田敦史)

 熊本地震による大規模な土砂災害が起きた熊本県南阿蘇村で、直後からボランティア活動に取り組む神戸市東灘区の高砂春美さん(72)が被災者の見守り活動を続けている。思いの源は23年前に経験した阪神・淡路大震災だった。「あの時受けた支援は今も心にある。熊本で恩を返したい」。現地入りから2年。きょうも被災者の元に足を運ぶ。

 高砂さんはこれまで東日本大震災など10カ所以上の被災地でボランティア活動に携わった。前震翌日の2016年4月15日、同県益城町に到着。16日未明には本震を体験した。道路が寸断された南阿蘇村で救援物資が届いていない状況を把握。福岡県志免町の支援者と食料などを約1週間運び続け、県外ボランティアの受け入れ窓口役も担った。

 震災5カ月後には、村民向けの仮設住宅でコミュニティーづくりの支援を始めた。ボランティアで構成する「南阿蘇復興支援センター」を結成し、音楽イベントや着物の生地を使ったつるし飾り「さげもん」の教室などを定期的に開催。昨年からは村の情報共有を図る“瓦版”も月1回発行している。

 「何もかもお膳立てするのではなく、被災者自身がやりたい取り組みを手助けすることを意識した」と高砂さん。阪神・淡路では、神戸市立魚崎小学校の避難所運営を取り仕切った。行政の援助がない中、被災者自ら炊き出しを準備し、物資の手配への協力を企業などから取り付けた。結果、被災者が役割を担う雰囲気が広がり、避難所も活気づいたという。

 村では土砂の撤去が進み、被災者の自宅再建が動き出した。仮設住宅の住民は減り、自治会役員らも離れ始める中、孤独死や自殺者を出さないよう見守りを続ける。14日午後には同村の被災者が暮らす「室南出口仮設団地」を訪問し、集会所で住民らと談笑した。男性(68)は「気に掛けてくれてありがたいね」と感謝を口にした。

 高砂さんは「仮設を離れると路頭に迷う生活困窮者もいる。相談に乗るなど民間でできることを続け、被災者が前を向けるように支えたい」と力を込めた。(金 旻革)

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