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4月3日の朝。子どもたちはハロウィーンよろしく、お菓子をもらいに回る。昔からの、月遅れのひな祭りの風習だ=養父市轟(撮影・斎藤雅志)
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4月3日の朝。子どもたちはハロウィーンよろしく、お菓子をもらいに回る。昔からの、月遅れのひな祭りの風習だ=養父市轟(撮影・斎藤雅志)

 但馬の山中にハロウィーンがあった!?

 「キリストは青森で死んだ」みたいな、とんだキワモノ記事風の出だしだが、この目で見た、昔ながらのひな祭りの風習の話だ。

 但馬では桃の節句は4月3日。その朝、子どもたちは大きな袋を持って、集落を回る。玄関を入ると、すぐの部屋におひなさまは飾られている。

 衣装びなだけでなく、土びなを飾るところも。氷ノ山の麓、葛畑(かずらはた)では昭和の終わりまで、葛畑土人形が作られていた。戦後も豊かになるまでは、庶民のおひなさまはもっぱら土びなだった。

 「ひいな見ぃに来ました」。子どもが言うと、家の人は「まあ、見ておくれえよぉ」と応える。今は味気なく、「おはようございまぁす」だったりするが、変わらないのはおひなさまは口実で、お目当てはお菓子だということだ。

 「好きなの取っていってえよ」。昔は甘く固めたいり米やあられだったが、今は袋菓子。順番に回っていくと、大きな袋もいっぱいだ。

 地方によっては「ひな荒らし」や「がんどうち」と呼ぶ風習だが、葛畑のある旧熊次村(現兵庫県養父市)周辺で今も続いているのは、轟(とどろき)大根で知られる轟だけ。香美町の村岡や朝来市生野の山間部でも、やっていはいたが、かなり前に途絶えたようだ。

 ちなみに、節分には「お化け」というものが関西にはある。よそ行きの着物の女性が、普段と違う頭に結う厄よけの習俗で、娘が島田に結ったり、老女が桃割れに結ったりする。

 変わった服装にしたりもするようで、これまた日本のハロウィーンっぽい。神戸では昭和30年代の新聞には載っているが、絶えて見ない。現在、京都の花街などで「お化け」をやっているものの、観光イベント的な感じ。兵庫県では有馬が、「節分会(せつぶんえ)」としてお化けを復活させてます。(田中真治)

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