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タイの料理人に焼きあなごをPRする角谷知彦さん(右手前)=3月、タイ・バンコク(明石市提供)
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タイの料理人に焼きあなごをPRする角谷知彦さん(右手前)=3月、タイ・バンコク(明石市提供)

 タイ、アナゴ、タコ…。兵庫県明石市が全国に誇る鮮魚を目玉に、行政と市場、水産業者がタッグを組み、東南アジアに販路を広げるプロジェクトが進んでいる。関西空港まで車で約1時間半の地の利を生かし、富裕層に新鮮な“AKASHI”ブランドを売り込む作戦だ。

 明石市と市場関係者が東南アジアへの販路開拓に乗り出したのは、人口減社会で先細りが予想される消費を拡大させるためだ。兵庫県の担当者は「市と市場、業者が連携した取り組みは珍しい」と話す。

 農林水産省の統計では、2017年に日本からタイとシンガポールへ輸出された水産品は計214億円で、00年の66億円から3倍以上に拡大。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、両国の日本食レストランは4千店近くあり、日本食ブームも続いている。一方、成長市場を狙った競争も激しさを増す。

 明石市公設地方卸売市場の売り上げは1990年度の452億円をピークに減少に歯止めがかからない。食材の多様化や流通構造の変化で市場外の取引が拡大したこともあり、14年度には130億円まで落ち込んだ。

 同市場を運営する明石卸売市場管理センターは、関西空港への運送体制を強化し、但馬や丹波、淡路などから食材を集約し、低コストの流通網を築くことも視野に入れる。

 「外国とのやりとりが難しそう」と輸出に二の足を踏む地方の生産者は多い。県は「小規模の流通にも対応でき、行政が関わることで安心感もある」と期待を寄せる。(藤井伸哉)

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