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改憲による恒久的な教育無償化を訴える室井邦彦参院議員=参院議員会館(撮影・大盛周平)
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改憲による恒久的な教育無償化を訴える室井邦彦参院議員=参院議員会館(撮影・大盛周平)

 自民党が憲法9条への自衛隊明記など4項目の憲法改正条文案をまとめた。安倍晋三首相が年内の改憲発議に意欲を示す一方、世論調査などで国民の賛否は割れている。改憲論議の行方を、憲法審査会などで議論に携わる兵庫県関係の国会議員4人に聞いた。

■日本維新の会参院幹事長 室井邦彦参院議員(比例代表)

 -日本維新の会の憲法改正への考え方は。

 「われわれは改憲にノーとは言っていない。半世紀以上変わらない憲法では国民の思いに応えられない。時代に即して改めるべきだ。幼児期から高等教育までの教育無償化、地方からの国づくりを進めるための道州制導入、政治による恣意(しい)的な解釈を許さない憲法裁判所の設置、この3点を変わらず訴えていく」

 -憲法は国民が「ひとしく教育を受ける権利を有する」と既に定めている。無償化を明記する意味は。

 「人づくりは国づくりの基本だ。優秀な人材が育てば経済成長の原動力にもなる。政権が変わるたびに教育への考え方が変わっては困る。憲法への明記で恒久的な無償化を実現する必要がある」

 -大学まで無償化する必要はあるのか。

 「賛否はあるが、人づくりには徹底した対応が必要だ。教育にお金がかからなくなれば、家族を増やそうと考える家庭も増えるだろう。財源は議員報酬の削減など身を切る改革で捻出する」

 -自民党は「参院の合区解消」を改憲項目に挙げた。参院改革協議会のメンバーとして選挙制度の在り方をどう考える。

 「長い時間をかけた話し合いで合区を決めたばかりなのに、また変えるのはおかしい。県代表という既得権益を守るためだけの1県1代表制には反対だ」

 「維新の会は将来的に一院制の導入を目指しており、経過措置として全国11ブロックの大選挙区制と全国比例の併用を提起している。これなら1票の格差も解消できる」

 -自民党は改憲条文案で戦力不保持などを定めた9条2項を維持したまま自衛隊を明記する考え方を示した。9条改正については。

 「国民の多くは自衛隊の存在を認めている。これを機に『自衛権』とは何かを再定義しなければならない。集団的か、個別的かにこだわるのではなく、国を守るために必要な自衛権について他党と話し合いたい」

 -改憲議論の進め方は。

 「維新の会は政権に対し常に是々非々の姿勢で臨んでいる。議論は進めなければならないが、財務省の公文書改ざんや加計(かけ)学園、自衛隊日報問題は国民の不信感を招いている状況で改憲を議論することに国民が納得するか、世論を見極めたい。まずは安倍政権が襟を正すべきだ」

(聞き手・今福寛子)

=おわり

【日本維新の会などの改憲案】維新は2016年3月に憲法改正原案を発表した。幼児期から高等教育までの教育無償化、道州制導入を含む統治機構改革、憲法裁判所設置の3項目が柱。自民党案の9条への自衛隊明記にも理解を示す。共産、自由、社民党は改憲に反対し、憲法への自衛隊明記は「海外での武力行使が無制限にできるようになる」などと批判している。

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