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 障害や病気のため犯罪を繰り返す「累犯障害者」や高齢者の立ち直りを支援するため、兵庫県は刑事事件で起訴猶予処分や執行猶予判決を受けた人を釈放後すぐに福祉サービスにつなぐ新たな取り組みを秋にも始める。勾留中から相談員が面談をして必要な支援や受け入れ先施設を探してあっせんする。自治体が逮捕時や裁判段階での「入り口支援」に乗り出すケースは全国的にも少なく、法務省も「画期的な取り組み」と注目する。(前川茂之)

 新たな取り組みでは、認知症の傾向のある高齢者や知的障害者が万引などで逮捕された場合、検察や弁護士、警察などから情報提供を受け、県が委託した社会福祉法人の相談員が留置施設などを訪問する。容疑者と面談し、各市町の担当者と調整しながら適切な支援や受け入れ先施設のあっせんをする。

 従来の支援の網からは漏れがちだった執行猶予判決を受けた人も対象とし、保護観察所などとも連携して福祉分野との橋渡し役を担う。取り組みは10月ごろに開始する予定で、年間100人程度の支援を目指す。

 法務省の統計によると、2015年に刑務所を出所した人のうち、2年以内に罪を犯して再び刑務所に入った人の割合(再入率)は18・0%。65歳以上に限ってみると23・2%(前年比2・8ポイント増)で、認知症の傾向がみられる受刑者も少なくない。

 知的障害者(疑いを含む)は受刑者のうち62%が再入所しているというデータもあり、罪を犯した高齢者や障害者への再犯対策は急務となっている。

 「入り口支援」は、これまで刑事処分を判断する検察庁が中心となり、住宅の確保や就労支援などを実施してきたが、県は「福祉現場を知る自治体が一緒に取り組む方がよりスムーズで、長期的な支援につなげられる」と判断。法務省と調整を重ね、本格的に取り組むことを決めた。

 自治体による入り口支援は、知的障害者の再犯防止に長年取り組んできた長崎県など一部に限られているのが実情といい、同省は「再犯対策は国の重要課題。今後、効果を検証し、得られたノウハウなどを全国に広めていきたい」としている。

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