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自閉症スペクトラム症の子どもと保護者を支援する本を出版した山根ひろ子さん=神戸市中央区東川崎町
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自閉症スペクトラム症の子どもと保護者を支援する本を出版した山根ひろ子さん=神戸市中央区東川崎町

 自閉症スペクトラム症(ASD)の子どもと家族を支援する教室「ほっと」(神戸市灘区)の代表を務めた山根ひろ子さん(73)が、教室での実践を紹介する本を出版した。「適切な支援で子どもたちは驚くほど成長する。その素晴らしさを知って、支援に役立ててほしい」と話している。(鈴木久仁子)

 本は「かがやけ! ASDキッズ 支援教室『ほっと』の実践録」。山根さんが教室で出会った100人を超える子どもたちとの交流や実践例をつづった。

 山根さんは、兵庫県内で特別支援学校の教諭を勤めた後、神戸市と神戸大学が連携するプロジェクトでASD児の支援教室を担当。「ほっと」には14年間携わった。「診断を受けて戸惑う親に、必ず子どもは成長する。信じてありのままを受け止めたら、いつか笑顔になれると伝えたい」と出版を思い立った。

 ASDは、幼児期には、話し掛けても無視するなど、他者への無関心や人より物への興味が強いなどの特徴がある。学童期以降になると、相手の言葉を繰り返す子や、言外の意味を理解するのが苦手な子どももいる。聴覚、視覚、味覚など感覚の鈍さや鋭さに濃淡がある場合も。しかし、いずれのケースも正しい理解と支援があれば、子どもは成長するという。

 本には15人の子どもたちが登場。例えば、5歳の絵里ちゃん。「お名前は?」と聞いても「お名前は?」との返事。「女の子ですか。男の子ですか」には「男の子ですか」とオウム返し。1人でしゃべることはできるが、言語理解が難しいASDの特性がある。

 ただ、写真や絵など視覚情報は分かりやすいといい、呼んでもなかなか座らなかったが、「すわります」の絵カードを見せると即座に座れるようになった。

 本では、支援の際に使ったカードの写真やイラスト、やりとりなどを詳細に記載。子どもを理解するため、「療育の視点」という解説も加えた。巻末には、ほっとで活用し、実際に効果を上げた「ペットボトルのふたしめ」「ボタン・スナップ」など、多くのオリジナル教材の写真も並ぶ。

 山根さんは「親や保育士は、ASDの子どもを『どうしようもなく困った子』ととらえてはいけない。対応次第でどんどん成長することは多くの事例が示している。あきらめないで」とエールを送っている。

 2376円。本の種出版。

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