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戦没船員の最期の状況を調べるスタッフ=神戸市中央区海岸通3
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戦没船員の最期の状況を調べるスタッフ=神戸市中央区海岸通3

 「戦没した船と海員の資料館」(神戸市中央区)が、太平洋戦争中に船が沈没するなどして亡くなった船員について調べ、全国の遺族らに伝えている。約8年前から始め、資料や実地調査などで一人一人の足取りをたどる地道な作業により、100人以上の亡くなった状況を明らかにした。大切な人がどのような最期を遂げたのか。遺族の思いに寄り添う活動は続く。(杉山雅崇)

 太平洋戦争中、旧日本軍は兵力や物資の輸送のために多くの民間船を徴用した。同館によると、大型商船のほか小型漁船や帆船まで動員され、分かっているだけで7240隻が沈没。10~20代の若者を中心に約6万人が亡くなったという。

 同館スタッフの大井田孝さん(75)らが、国や船舶会社の記録などを基に作成した戦没船員データベースを使い、名前、亡くなった日時や場所、乗っていた船などを調べる。戦中戦後の混乱で記録が散逸し名前が該当しない場合には、船員の出身地や会社所在地に赴いたり、図書館や古書店を巡って手掛かりの史料を探したりする。

 亡くなった海域を遺族が訪れることもあり、「やっと最期が分かり、一区切りがついた」などと記した礼状が同館には次々に届く。

 一方、調査を重ねるたびに感じるのは旧日本軍のずさんさだ。「補給や後方支援などを全く考えていなかった。そのため民間船舶が巻き込まれ、犠牲を膨れあがらせた」と大井田さん。「遺族にとっては資料館が最後のよりどころ」と力を込める。船員一人一人の無念に、これからも向き合い続ける。

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