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 兵庫県内各地で消防団員に支給される報酬が分団にプールされている問題を神戸新聞が報じて約1カ月、報酬を分団が管理することへの異論が県内外の団員から相次いでいる。総務省消防庁は個人支給を再三指導しているが、各自治体は「徴収は消防団側の問題」とし、改善の動きは鈍い。(霍見真一郎)

 消防団員は非常勤特別職の地方公務員。消防庁はこれまで何度も報酬を個人に支給するよう指導してきた。しかし、4月、神戸市の消防団の一部分団が団員報酬を親睦会費として全額集めていたことが神戸新聞の取材で発覚し、その後、市の調査により全区で確認された。また、県の調査により、全41市町の半数超に当たる22市町が、そもそも個人ではなく分団に一括支給していることも判明した。

 神戸市は本年度、団員報酬など約4億円とは別に、消防団活動費として3億円超を計上。消防団が徴収した報酬は懇親会などに使われているとされるが、同市のある現役団員は「懇親会ごとに会費を持参している。私たちから集めた報酬や手当はいったい何に使われているのか」といぶかる。

 神戸新聞に寄せられた声からは、各地で同様の事案があることがうかがえる。三田市の現役団員という40代男性は「以前から全額徴収は疑問に思っていた」。神戸新聞NEXTで知った千葉県の50代男性は「こちらも実態は同じ。全国の多くの消防団が同じ問題を抱えているはず」とする。

 憤るのは団員本人だけではない。神戸市のベテラン消防団員の妻は「ずっと無償だと思っていた」と話す。夫の報酬が全額使われていることに納得がいかないといい、「働いた分は幾分かでも分配するのが筋ではないか」と語気を強めた。

 地域の分団長から懇願され入団した養父市の30代男性は退団も検討する。数年前に役所で入団手続きする際、個人報酬を分団で管理することに同意する署名を強く求められたそうだ。「自分の報酬が酒代になった上、目上に気遣いするのが嫌で入団しない同年代は多い」とし、団員が減っていく現状を心配する。同市は、神戸新聞の報道を受け、2年ごとに個人口座か分団の口座か、支給先について団員の意向を聞くことにしたという。

 神戸市は今春、若手団員の減少に歯止めをかけようと、政令市最高額となる4万2500円(団長は12万7千円)まで年報酬を引き上げた。市会は25日、消防を管轄する都市防災委員会を開くが、議員から増額効果などの質問が出ることも想定し、市消防局は全額徴収をやめるよう消防団へ働き掛けを強めている。

     ◇     ◇

 消防団で団員に支給されるべき報酬が分団により管理されている問題について意見を募ります。現役団員の方はもちろん、経験者や一般の方でも構いません。匿名希望の場合でも住所、氏名、電話番号をお書き添えください。メール(houdou@kobe‐np.co.jp)、ファクス(078・360・5501)まで。

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