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生徒の聞き取り記録を「残していません」とした当時の校長の回答文書
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生徒の聞き取り記録を「残していません」とした当時の校長の回答文書

 2016年10月に起きた神戸市垂水区の市立中学3年の女子生徒=当時(14)=の自殺を巡り、直後に仲の良かった生徒から聞き取ったメモの存在を、市教委の首席指導主事が前校長に隠蔽するよう指示した問題で、メモは学年団の教員ら、10人程度に共有されていたことが4日、市教委関係者への取材で分かった。コピーが複数残され、教員の1人は異動の際に後任へ引き継いでいたことから、教職員はメモの重要性を認識していたとみられる。

 メモの隠蔽について調べた弁護士による報告書と、それを受けた市教委はともに、一連の対応を「組織的な隠蔽」と認定していないが、前校長はメモを共有する教職員に対し「今さら出せない」などと説明したことから、専門家は「メモを公表しないことが、教職員らの暗黙の了解だった」と指摘。組織的対応の一端がうかがえる。

 関係者によると、女子生徒の学年団教員は、学級担任ら9人で構成。自殺から5日後にあった聞き取りの後、学年団教員に加え、校長、教頭、スクールカウンセラー、派遣されていた市教委の指導主事が出席する場で、メモのコピーが配布され、聞き取った教員から説明があったという。

 前校長は17年3月、遺族に「記録として残していません」と回答。その数日前に、教職員に「生徒へのカウンセリング資料は本来残すべきものではなく、今さら出せない」と説明。戸惑う教職員もいたという。

 報告書は、経緯を2人以外に知る者はいないとして組織的な隠蔽と認定しておらず、市教委も「校長の説明は経過説明のようなもので、隠蔽の指示ではない」とする。

 神戸大の山下晃一准教授=教育制度論=は「指示を受けた校長が『出さない』と伝えることで、教職員にも暗黙の了解が生まれてしまったのではないか。このような指示を首席指導主事が1人で出せる市教委の組織風土も問題だ」と指摘する。(井上 駿)

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