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「声を上げられる仲間が増えれば」。不妊手術を強いられた体験を実名で証言することを決めた高木賢夫さん(左)と妻の妙子さん=神戸市内
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「声を上げられる仲間が増えれば」。不妊手術を強いられた体験を実名で証言することを決めた高木賢夫さん(左)と妻の妙子さん=神戸市内

 旧優生保護法(1948~96年)の下で、聴覚障害を理由に不妊手術を強いられた神戸市内の夫婦が実名を公表して証言する決意を固めた。これまで神戸新聞などの取材に匿名で応じてきたが、子どもを産むという自己決定権が二度と奪われることのないように、そして「声を上げられる仲間が増えるように」との思いから決断した。9日、大阪市内で全日本ろうあ連盟が開く会見に出席し、手話で体験を伝える。(田中陽一、田中宏樹)

 高木賢夫(たかお)さん(79)と、妻の妙子さん(77)。神戸ろうあ協会の活動を通じて知り合った2人は68年4月に結婚した。

 だが実は、それぞれの両親が秘密裏に決めた結婚の条件があった。それが「子どもを産まないこと」だった。賢夫さんは結婚の数カ月前、目的も聞かされないまま病院へ連れて行かれ、その日のうちに手術を受けさせられた。

 妙子さんが賢夫さんから手術の知らせを聞いたのは、ちょうど出産について考え始めた時期だった。「悲しかったし、悔しかった」。当時の心境を手話で訴える。

 以来約50年間、誰にも打ち明けてこなかったが、今年に入り宮城や東京、北海道で国に損害賠償を求める訴訟の動きが活発化した。高木さん夫婦も5月、兵庫県聴覚障害者協会などが被害の実態調査に向けて開いた学習会で、初めて人前で体験を明かした。すると「実は私も…」という仲間が出始めた。

 そうした流れも「実名で証言する後押しになった」と賢夫さん。妙子さんも「同じ過ちが繰り返されてはならない」と強調する。全国ろうあ者大会に合わせて開かれる9日の会見では、こうも訴えるつもりだ。「障害の有無にかかわらず、対等に生きられる社会にしたい」

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