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「震源地の病院で行われたトリアージ」から
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「震源地の病院で行われたトリアージ」から
ギャラクシー賞受賞について語る永谷和雄報道部長=サンテレビ
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ギャラクシー賞受賞について語る永谷和雄報道部長=サンテレビ
「家族を4人亡くした同級生は今」から
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「家族を4人亡くした同級生は今」から

 テレビ・ラジオの優れた番組や活動に贈られる第55回ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)で、サンテレビのシリーズ企画「震災・防災・減災」が報道活動部門の選奨に選ばれた。阪神・淡路大震災で被災したテレビ局が23年間、教訓を地道に伝え続けてきた継続力が評価された。(溝田幸弘)

 サンテレビは1995年1月17日が火曜日だったことから、毎週火曜のニュース番組内で震災特集を放送しており、放送回数は千回を超える。今回は去年4月からの1年間に放送した震災特集62本、特別番組3本が表彰の対象になった。

 「震源地の病院で行われたトリアージ」(2018年2月6日放送)では、県立淡路病院(現・県立淡路医療センター)が震災直後に記録していたビデオを発掘、放映した。

 急患が次々と搬送される中、陣頭指揮を執った医師がトリアージ(傷病の程度に応じた選別)に基づき治療を進める様子を撮影。救命不可能と判断すると、医師らに「やめなさい。ストップ」と他の患者の治療に移るよう告げ、亡くなった患者には臨時の霊安室を設け、精神科医に遺族のケアを指示するなど、切迫した状況が映像から伝わる。

 震災時、トリアージという概念はまだ浸透していなかった。藤岡勇貴記者は医師らを取材し、当時の驚きや、決断を評価する証言を集めた。またそれらの経験が、大規模災害時の遺族支援など、現在にも生かされていることを示した。

 「家族を4人亡くした同級生は今」(3月20日放送)では、松本純アナウンサーが、小学5年の同級生だった男性の消息を尋ねた。

 神戸市東灘区で両親ら4人を失った彼は、震災後まもなく引っ越した。松本アナは他の同級生から、彼が名古屋にいると聞き訪れる。再会した男性は、防災機器を担当する電気技術者になっていた。元同級生の取材に笑顔で応じ、当時の状況、今の心境を率直に明かす。

◆  ◆

 ギャラクシー賞報道活動部門には今回、全国のテレビ、ラジオ、ケーブルテレビから30本の応募があり、大賞1本、優秀賞2本、選奨3本の計6本が入賞作に選ばれている。

 「単独の番組ではなく、シリーズとしての取り組みを評価してもらえたのは力になる」。サンテレビ報道部の永谷和雄部長は喜ぶ。

 現在の報道部員は約10人。震災から23年が過ぎ、今ではデスク以下全員が震災後の入社だが「報道部に来たからには震災をやりたい」と意欲的な若手が多いという。

 震災報道では、取材相手との人間関係を丁寧に構築することが求められる。特にカメラは、よほどの信頼関係がないと回せない。永谷部長は「先輩記者がコツコツと関係を築いてくれたことも大きい」と述べ、長年の取り組みが局全体の力になっていると話す。

 「被災局として震災報道は今後もしっかり取り組みたい。被害をどうすれば防ぎ、減らせるのか。神戸の経験から伝えていきたい」。永谷部長は力を込める。サンテレビの震災特集は現在、毎週火曜の「情報スタジアム 4時!キャッチ」(午後4時~4時55分)で放送している。

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