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「のぞみ」の台車枠に入った亀裂(運輸安全委員会の経過報告より)
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「のぞみ」の台車枠に入った亀裂(運輸安全委員会の経過報告より)
クレーンでつり上げられる、亀裂の見つかった台車=昨年12月16日、JR名古屋駅
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クレーンでつり上げられる、亀裂の見つかった台車=昨年12月16日、JR名古屋駅
亀裂が入った台車を取り外すためクレーンでつり上げられる「のぞみ」の車両=昨年12月16日、JR名古屋駅
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亀裂が入った台車を取り外すためクレーンでつり上げられる「のぞみ」の車両=昨年12月16日、JR名古屋駅
神戸新聞NEXT
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 新幹線初の重大インシデントに認定されたJR西日本の新幹線のぞみ台車亀裂問題で28日、国の運輸安全委員会が調査の経過報告を公表し、国土交通相に意見を提出した。製造管理の不備を指摘された川崎重工業(神戸市)、検査態勢の見直しを突き付けられたJR西の両社にとって再発防止策は急務となっている。

 報告によると、同委員会が車体を支える空気ばねの内圧記録を解析し、前日の運行時から亀裂が進行していたことが判明。製造時、寸法不足を補う溶接(肉盛溶接)後に行うべき熱処理を行わず、強度が弱まって亀裂が広がったとみられる。また、川重が鋼材を基準を超えて削っていたことについて、再現実験の結果、設計通りに削った場合は亀裂が35年程度で底面の角に達するのに対し、今回のように薄ければ5年程度で到達することも分かった。

 報告は台車の亀裂を外から見えない段階で発見する必要性を指摘した。JR西はこの台車について主要部を分解する「全般検査」(2017年2月)などを実施したが、亀裂が外部から確認できず、見抜けなかった。そこで、超音波による探傷検査を定期検査に導入し、外から見えない傷を早期発見して再発防止を図るという。

 報告は走行中の異常検知も求めた。JR西は、赤外線で重要部品の温度を測る「台車温度検知装置」を18年度内に山陽新幹線新大阪-博多間に設けるなど、計5カ所に設置する。また、運転士が台車の異常を確認できるシステムも開発する。

 一方、報告は製造時について、肉盛溶接後に本来行うべき熱処理が行われた形跡がないとした。熱処理を怠ると、溶接の熱で生じたひずみが部材に残り、余計な力が作用する。台車枠と部品の接合部近くに破断の起点となるひびが入り、さらに肉盛溶接で生じたひずみが接合部を引きはがす力を発生させ、亀裂を大きくした可能性があるという。

 川重は2月、肉盛溶接後の熱処理が行われていないことを明らかにしたが「亀裂の一つの要素になったかもしれない」とするにとどめていた。

 この問題では川重内部の連携不備も影響した。亀裂が起きた台車について鋼材の発注基準が甘く、寸法が一定しない鋼材が納入されていたという。製造現場が作業困難と判断した場合は別部門に設計変更を依頼する仕組みがあるが活用されなかった。

 同社は「公表内容を重く受けとめ、『再発防止に向けて取り組むべき事項』への対応も含めて、まとまり次第公表します。引き続き調査に全面的に協力し、真摯に取り組んでまいります」とのコメントを出した。(今福寛子、横田良平、竹本拓也)

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