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神戸新開地・喜楽館の客席で語り合う桂文枝さん(左)と高四代さん=神戸市兵庫区新開地2(撮影・後藤亮平)
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神戸新開地・喜楽館の客席で語り合う桂文枝さん(左)と高四代さん=神戸市兵庫区新開地2(撮影・後藤亮平)
館長、名誉館長室のドア前に掲げられたプレート=神戸市兵庫区新開地2、神戸新開地・喜楽館
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館長、名誉館長室のドア前に掲げられたプレート=神戸市兵庫区新開地2、神戸新開地・喜楽館
神戸新聞NEXT
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 上方落語を毎日上演する定席となる演芸場「神戸新開地・喜楽館」が11日、いよいよ開場を迎える。上方落語協会会長を5月末で退いた桂文枝さん(74)による構想から約4年。建設費や協会内の合意形成などの難題も、運営を担う地元のNPO法人「新開地まちづくりNPO」理事長の高四代さん(70)と乗り越えた。「損得だけでは夢を与えられない」との信念を持つ文枝さんは「6代桂文枝と高四代。合わせて10代で重大案件にあたります」と意気込む。(松本寿美子)

 開場後は文枝さんが名誉館長、高さんが館長に就く。6月下旬、真新しい館内で2人は刷り上がったばかりの名刺を交換し合った。文枝さんは「一つの劇場を建てるにはとてもエネルギーがいりました。高さんら地元の方々が前向きでいてくれはったおかげです」としみじみ語った。

 若手落語家が高座に上がれる機会を増やそうと、大阪・天満天神繁昌亭に続く第2の定席の候補地として新開地を視察に訪れたのは2014年8月だった。

 新開地は昭和の最盛期、「東の浅草」と並び称された大衆芸能の街。すぐに場所を気に入ったが、建設費のめどなどが立たず、半年後には計画の断念を地元に伝えに来たこともあった。

 NPOの事務所へ緊急に集められた商店街の役員らを前に、力なく打ち明ける文枝さん。しかし高さんが「やめるんは、いつでもやめられるやん。地元も応援するから精いっぱい頑張ろうや」と声を掛けると、「そやな」と笑顔が浮かんだ。その後、地域活性化を考える行政にとっても魅力的な計画と評価され、補助が決まった。

 「大阪(天満天神繁昌亭)の成功がそのまま神戸にも当てはまる、とは思てません」と文枝さん。一時は協会の若手落語家から大阪と神戸の両方で興行が成り立つのかと不安の声もあり、最終的に賛否を問う投票まで実施された。

 「若い人は将来を担い、税金を使う責任も感じたんでしょうな。私らの時代より娯楽やメディアも多様化してますから。でもリスクを恐れては前に進めない。心配してる間があったら芸を磨け、とも言いました」と振り返る。「落語は古典があるから、ある程度できてしまうのが危険です。若い人には古典に縛られず、自分のスタイルを見つけ、ここで大いに暴れてほしい」

 繁昌亭の舞台には故・桂米朝さんが書いた「楽」の字が飾られるが、喜楽館には文枝さんの筆による「喜」が掲げられる。

 「将棋の藤井聡太さんなど旬の人気者に来てもろて、多彩な文化ショーもやりたい。私自身も月1回はここの高座に上がらせてもらうつもり。喜楽館をライフワークの一つやと思て、大いに盛り上げていきまっせ」と思い入れをにじませる。

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