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限られた物資で避難所で生活する被災者=6日午後、広島県坂町小屋浦1
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限られた物資で避難所で生活する被災者=6日午後、広島県坂町小屋浦1

 西日本豪雨は道路や河川だけでなく、被災者の日常生活にも深い爪痕を残した。約200軒の家屋が全壊した広島県坂町では約300人が避難生活を続ける。6日で最初の大雨特別警報が出されて1カ月。先行きが見えない日々に、被災者の疲労はピークに達しようとしている。

 16人が死亡した広島県坂町では、家屋の全壊が約200軒に上り、住宅街が大量の土砂やがれきに埋まったままの状態が続く。避難生活の長期化で被災者の疲労はピークに達し、エコノミークラス症候群などの危険が高まっている。心身のケアが急務となる中、人手不足という課題が立ちはだかる。

 同町では7月6日夜から翌7日朝にかけ、土砂崩れが多発。現在も自衛隊や警察、消防などによる行方不明者1人の捜索が続く。1階部分がほとんど土に埋もれた倒壊民家も多く、がれきの撤去などの作業を阻む。

 復旧の見通しは立たず、町内では約300人が避難生活を強いられている。避難の長期化に伴い、課題となっているのが、被災者の心身の健康管理だ。

 砂防ダムが決壊し、大規模な土石流が発生した同町小屋浦地区で、避難所運営に携わる兵庫県立大学大学院の阪本真由美准教授(47)は「1カ月がたち、足がむくんできた被災者がいる。小屋浦地区は高齢者が多く、エコノミークラス症候群や生活不活発病が心配」と危惧する。

 同地区では、町内外から派遣された保健師や看護師らが避難所を回り、高齢者らの健康管理に気を配っている。ただ、被災者は精神面の疲労も深刻で、住民によると、睡眠中にうなされる人もいるという。また、「自宅2階などで在宅避難をしている人については、状況の把握もできていない」と阪本准教授。「とにかく人手が足りない」と訴える。

 ボランティアの受け入れ窓口「坂町災害たすけあいセンター」のスタッフ増田勇希さん(38)=広島市=は「西日本豪雨の被害は広域で、ボランティアが各地に分散している。被災者のニーズに応えきれていない」と指摘する。

 同センターには7月末までで延べ6296人のボランティアが駆け付けたが、重機が不足している上、酷暑で作業効率が落ち、土砂とがれきの撤去がはかどらないという。10月ごろまで土砂かき作業が続くと見込んでいる。

 増田さんは「支援が行き届いていない被災者は、諦めのような感情を抱き始めている。土砂かき作業以外に、被災者の悩みを聞いてあげられる人もたくさん必要」と話している。(那谷享平)

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