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平和を訴え続ける大切さと難しさについて語る平岡敬氏=広島市南区
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平和を訴え続ける大切さと難しさについて語る平岡敬氏=広島市南区

 広島市に原爆が投下されて6日で73年。同市の元市長、平岡敬(たかし)氏(90)が5日夜、広島市内で神戸新聞社の取材に応じた。戦争と同様に記憶の継承が課題になっている阪神・淡路大震災について「原爆と同じで、記憶の風化に対抗するには、たゆまず訴え続けるしかない」と語った。

 平岡氏は中国放送社長などを経て1991年に同市長に初当選し、99年まで2期8年務めた。在任中、核兵器の非人道性や平和を訴え続け、96年の原爆ドームの世界遺産登録にも貢献。退任後は海外の核実験の被ばく者を支援する活動などに力を入れている。

 95年1月17日の発生から23年がたち、記憶の風化が懸念される阪神・淡路大震災。平岡氏は「漫画や音楽など芸術を通して、人の心を打つ物語を残すことが重要だ」と話し、市長時代に訪れた海外で、被爆者をモデルにしたアニメが親しまれていたことを振り返った。広島で続く伝承の取り組みの実例として、被爆体験の証言者の話を絵画にする高校生の活動も挙げた。

 一方で「(核実験の実施など)危機に直面するとヒロシマの声が注目されるが、危機が去ると声が届きにくくなる。地震や台風も同じ」と語り、社会の関心の変化に関係なく、継続的に災害対策の必要性を呼び掛けるよう求めた。

 「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が昨年、ノーベル平和賞を受けたことを踏まえ、「各国を動かしたのは民衆。草の根の運動の力は大きい」と説明。原爆の悲惨さを伝える上で欠かせない原爆ドームも「戦後に取り壊しの話があったが、市民の声で保存が決まった」と話し、市民の伝承への強い思いがもたらす成果を強調した。(那谷享平)

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