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薫寿堂が開発した「紐のお香」(手前左)と「紙のお香」(同右)=淡路市多賀
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薫寿堂が開発した「紐のお香」(手前左)と「紙のお香」(同右)=淡路市多賀
需要が増えている贈答用商品(孔官堂提供)
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需要が増えている贈答用商品(孔官堂提供)

 お盆を控え、出荷作業がピークを迎えている線香。人口減などの影響で市場が先細りする中、メーカー各社は「脱宗教」をうたっておしゃれな新商品を開発したり、香典代わりに弔意を示す贈答用に力を入れたりと、裾野拡大に知恵を絞る。(三島大一郎)

 各メーカーは、仏事用ではなく、香りを楽しむためのお香の新商品を続々と投入している。薫寿(くんじゅ)堂(兵庫県淡路市)は昨年11月、紐(ひも)と紙のお香「美香(みか)」を発売した。中でも紐のお香は世界初の商品化。長さ2・4メートルの綿糸に香り成分を染み込ませ、線香のように燃え続ける。リラックスしたいときに好きなだけ楽しむことができる。

 福永稔会長は「見た目もオシャレに。『脱宗教』を形にした」と語る。ペット用の仏壇に供える長さ約7センチの線香なども作っており、「新しい視点で商品を生み、利用者の裾野を広げたい」と意気込む。

■香典代わりの贈答用にも力■

 経済産業省の工業統計調査によると、線香の2016年の年間出荷量は5182トン、出荷額は283億円。06年と比べ出荷量は3割減、出荷額は1割減と縮小傾向が続く。

 人口減少や仏事離れの進行が原因とみられるが、淡路島に工場を構える線香メーカー孔官(こうかん)堂(大阪市)は、贈答用商品の売り上げが5年前に比べ10%増加した。大阪産業経済リサーチセンターによると、贈答用の売り上げは、喪中はがきが届く年末に特に伸びているという。

 同センターなどは、葬式後の喪中はがきで初めて親類や知人の不幸を知る機会が多くなった上、香典を辞退する遺族も増え、弔意を示すのに線香を贈る人が増えているとみる。日持ちがし、値段が手頃で受け取る側の負担感も少ないことが選ばれる理由という。孔官堂の増田幹弥専務は「お悔やみの気持ちが伝わりやすい」と長所を話す。

 日本薫物線香工業会理事長で、松栄堂(京都市)の畑正高社長は「香りのある暮らしを次世代に引き継いでいくため、PRイベントも開くなど地道に活動を続けたい」としている。

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