総合 総合 sougou

  • 印刷
動画一覧へ
霧の中、芝生の丘に幻のように立つピンクの巨人(高さ3.5メートル)は、木村剛士さんの立体アート「畑になる/人」=六甲山カンツリーハウス(撮影・吉田敦史)
拡大
霧の中、芝生の丘に幻のように立つピンクの巨人(高さ3.5メートル)は、木村剛士さんの立体アート「畑になる/人」=六甲山カンツリーハウス(撮影・吉田敦史)
「OBI」が手掛けた「スラスラチカチカ」。蛍光色の不思議な森が風景を異化する=六甲オルゴールミュージアム
拡大
「OBI」が手掛けた「スラスラチカチカ」。蛍光色の不思議な森が風景を異化する=六甲オルゴールミュージアム
「OBI」が手掛けた「スラスラチカチカ」。蛍光色の不思議な森が風景を異化する=六甲オルゴールミュージアム
拡大
「OBI」が手掛けた「スラスラチカチカ」。蛍光色の不思議な森が風景を異化する=六甲オルゴールミュージアム
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 自然美と現代アートの競演が楽しめる恒例の芸術イベント「六甲ミーツ・アート」が、六甲ガーデンテラス(神戸市灘区)など、六甲山上の11会場で開かれている。37組の美術家やグループが、野外アートを中心に出展。重機を用いたナンセンスなインスタレーション(空間芸術)や、インターネット上の画像を自在にコラージュした表現など個性豊かな作品は、移ろう時間、光や風雨、霧とともに多彩に表情を変え、鑑賞者の感性を刺激する。(堀井正純)

 地域活性化や観光振興を目的に、2010年にスタートし9回目。今年は岩石や木材など自然の素材を用いた立体アートが目立ち、自然と人間の関係などを再考させる。

 記念碑台の会場に置かれた黒川岳(がく)さんの「石の音を聴く」は、六甲山で見つけた岩に手仕事で直径約25センチ、深さ約30センチの穴をうがった石の“彫刻”。その穴に頭を入れ鑑賞する愉快な体験型アートだ。10個の岩が芝生広場に点在。頭を突っ込むと、まるで頭全体が岩石になった奇妙な“石人間”にも見える。穴の中では、耳に貝殻を当てたときのような音が聞こえ、岩や自然と一体化したような不思議な気分になる。

 榮建太郎さん=神戸市=は、六甲オルゴールミュージアムの木々の間に、英国の伝統的な石積み技法を用いて、自然石で高さ約2メートルの“種”を造形。丸みを帯びた石の集合体はメルヘンチックで、森にごく自然に溶け込んでいる。

 そのすぐ近くに、けばけばしい人工的な“森”を出現させたのは、新潟在住の2人組「OBI(おび)」。約100本の角材を黄、赤、青の3色の蛍光塗料でペイントし、等間隔に林立させた。明治初期にはげ山だった六甲連山が、植樹により再生した歴史を参照し、作品全体で「植林」をイメージしたという。緑の森の中、異質でカラフルな抽象美を提示。対立概念として捉えがちな「自然」と「人工」の関係を見直す機会も与えてくれる。

 一方、六甲高山植物園内の「U.KE.ZA.RA(ウ・ケ・ザ・ラ)の木/オチバのカタチ」は西村正徳さん=三田市=が手掛けた立体アートで、カエデなどの樹下に設置。題名通り、降り散る木の葉を受け止め、白いシート越しに透けて見える葉の造形を眺める趣向だ。堆積する落葉は会期中に増え、色や形を変えていく。森や風、自然そのものを作品に取り入れた。

 爽やかな秋晴れの青空、あかね色に染まる夕暮れ…。刻々と移ろう周囲の環境や天候によって見え方が変化するのも野外アートの魅力。訪れた日、山上は雲の中だった。森も芝生も深い霧に包まれ幻想的。白いベールの中を歩く。六甲山カンツリーハウスの丘や池では、ピンク色の巨人や、仏の右手を思わせる巨大な青い手が出現。神秘的な情景にしばし時を忘れた。

 11月25日まで。会期中無休。中学生以上2千円、4歳~小学生千円。六甲ケーブル山上駅から六甲山上バスを運行。インフォメーションTEL078・891・0048

総合の最新
もっと見る

天気(11月19日)

  • 16℃
  • 12℃
  • 60%

  • 15℃
  • 10℃
  • 80%

  • 17℃
  • 12℃
  • 60%

  • 16℃
  • 11℃
  • 50%

お知らせ