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再発防止の決意を語る川崎重工業の金花芳則社長(中央)ら幹部と、調査組織の委員長を務めた中條武志中央大教授(左端)=28日午後、神戸市中央区新港町(撮影・吉田敦史)
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再発防止の決意を語る川崎重工業の金花芳則社長(中央)ら幹部と、調査組織の委員長を務めた中條武志中央大教授(左端)=28日午後、神戸市中央区新港町(撮影・吉田敦史)
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新幹線「のぞみ34号」台車枠の側面に生じた亀裂。残り3センチで破断する状況だった(JR西日本提供)
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新幹線「のぞみ34号」台車枠の側面に生じた亀裂。残り3センチで破断する状況だった(JR西日本提供)

 走行中の新幹線「のぞみ」を、あわや大事故の危機にさらした川崎重工業製の台車。川重は28日、製造不良の調査結果と再発防止策を発表したが、台車に生じた亀裂のメカニズムの解明を巡って国の運輸安全委員会が問題視する「溶接処理の不備」に関し、明確な記録と当時の作業員の記憶がないとするなど、甘い説明も目立った。

 川重は110年にわたって鉄道車両を製造する名門。熟練技能者の経験と技量を土台に製造工程を確立し、若手への伝承に努める一方、現場の裁量や判断に過度に依存する側面があった、とした。

 この日、神戸市内で開いた会見で、調査を指揮した中條武志・中央大教授は「偶然、製造不良が発生したのではなく、品質管理体制の弱点に起因した」と明言した。金花芳則社長は「(車両部門だけでなく)全社で再確認して信頼を回復したい」と神妙に語った。

 海外輸出など新造車両のビジネスに影響は出ていないといい、金花社長は自らを含めた経営陣の引責について「(報酬カットなどを決めた)2月の発表で終わっている」と幕引きを図った。

 製造不良は、強度維持の許容値を超えた鋼材の削り込みに加え、それで生じた寸法不足を埋める「肉盛溶接」でも判明している。肉盛溶接をした場合、内部にこもる余分なひずみの力を取り除く処理が欠かせないが、その形跡がないという。

 大掛かりな肉盛溶接が施されたのは亀裂が起きた台車だけといい、厚さは5ミリに及んだ。亀裂の原因となった可能性が高いとみられるが、作業内容の記録は残っておらず、退職者を含めた20人への聞き取りでも確認できなかった。このため社内調査では、それ以上詳しい原因究明に踏み込めず、消化不良の感を残す結果となった。

 本川一平・常務執行役員車両カンパニープレジデントは「(検証材料となる)記録がないことは大変申し訳なく思っている」と口ごもった。(内田尚典)

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